ビーチを守るレスキュー隊

海外ボランティアよくあるトラブル実例 !解決のヒント教えます

スタッフ | 2021年 3月 23日
更新 2023年 11月 12日

はじめに

海外ボランティア参加中、トラブルには遭いたくないものですよね。

見知らぬ土地で、勝手もよく分からない中、英語または現地の言語で問題に対応するって、かなりのストレスになると思いませんか?

このブログを読めば、トラブル回避につながるかもしれません!

ボランティアのみなさんが実際に直面したよくあるトラブルの実例と、問題解決へのアドバイスをご一緒にお届けします。

フライト乗り継ぎの失敗

フライトの乗り継ぎに失敗するトラブルは、毎年数回ほど発生しています。

特にアフリカや中南米といった遠方の活動国へ渡航する方に多く、参加者が増加する夏場に発生する傾向があります。

乗り継ぎ便に失敗する主な原因は、機材繰りの問題や悪天候などが理由で最初に搭乗する便の遅延。

ちなみ、「搭乗時間を間違えた」「搭乗ゲートが分からなかった」ことを理由に搭乗予定のフライトを逃すケースは相当少ないです。

【トラブル実例】

参加内容

トラブル内容:

ボランティアがご自身で手配したフライト経路は、東京→香港→ヨハネスブルク→ケープタウン(最終目的地)でした。

ヨハネスブルクまでは問題なく到着したものの、ヨハネスブルクで想定外の時間を消費!

予定していたケープタウン行きの国内線の乗り継ぎ便を逃してしまいました。

対応:

ボランティアのご家族からプロジェクトアブロード日本支店の緊急連絡先に電話があり、日本支店が事態収拾をサポート。

搭乗予定の乗り継ぎ便の航空券の使用ができなくなったため、新しく航空券を購入をアシストしました。

購入し直したEチケットをご家族からメールで本人に送り、それを使用してチェックイン。

無事にケープタウンに到着しました。

アドバイス:

今回のフライトトラブルには、主に4つの原因がありました:

  • 南アフリカ共和国のヨハネスブルクで国際線から国内線に乗り換える際に入国審査があることを把握していなかった
  • 入国審査官からの質問に対して英語でうまく答えられず、入国審査に時間を要した
  • もともと、ヨハネスブルクでの乗り継ぎ時間を1時間程度しか確保していなかった
  • ヨハネスブルクで国際線から国内線に乗り換える際に、一度預け荷物を受け取って再度チェックインしなければならないことを把握していなかった

単独で初めて海外に渡航する方、海外での乗り継ぎに慣れていない方、英語に自信がない方がご自身で航空券を手配する場合は、乗り継ぎに要する時間を理解することはもちろん、上記のようなトラブルが発生しても、すべて自分で解決しなければいけないという事前理解が必要です。

そのリスクを抑えるため、プロジェクトアブロードは提携旅行代理店を通した航空券の手配を推奨しています。航空会社・経路・乗り継ぎ時間など、一人ひとりのニーズに沿って最適なプランを提示してくれるので、特に高校生はフライト手配のお任せを強くお勧めします。

助けを求めて空に突き出した手

活動が面白くない、期待と違う

「活動があまり面白くない、期待していたものと違う」というトラブルは、質問や疑問を抱え込んでしまう方、活動先のスタッフとうまくコミュニケーションをとれない方、その場の状況に柔軟に対応できない方、積極的に自分からやることを探せない方に多い傾向があります。

【トラブル実例】

トラブル内容:

ほぼやることがなくて退屈、活動先の病院職員に質問をしても病院職員が忙しくてまともに対応してくれないというトラブル内容でした。

ボランティアご本人ではなく、日本にいるご家族からプロジェクトアブロード日本支店にトラブルのご相談を受けました。

医療従事者としての資格がない高校生ボランティアが直接的な医療活動に携われないことは理解できるものの、やることがない点が気がかりというご相談でした。

対応:

まず状況を理解するため、スリランカの現地スタッフに相談内容を共有。

同時に、現地スタッフからボランティアご自身の活動先における様子などをヒアリングしました。

結果、活動中に行われていた現地スタッフと参加者面談も含め、参加者が苦情などを特に伝えていなかったことが分かりました。

そのため、現地スタッフはこのボランティアが活動に対して不満を抱いていたことを把握できていませんでした。

ボランティア自身の英語力の問題もあり、自分の考えを明確に伝えられていなかったこともあったため、日本支店が日本語で参加者からヒアリングを実施。

その内容を再度現地スタッフに伝えました。

同時に、参加者には可能な限り現地スタッフに英語で自分の意思を伝えるよう案内しました。

ちなみに、日本支店が参加者とヒヤリングを行った際、ご家族から伺った不満を抱いているような印象は見受けられませんでした。

アドバイス:

活動中に思うこと、困ったことなどがある場合は、遠慮なく現地スタッフに相談するようにしましょう。

日本のご家族を経由して日本支店に相談を受ける場合、実際に現地スタッフに問い合わせると、そのようなことは本人から聞いていないというケースが散見されます。

活動中のボランティアのみなさんのサポート担当は現地スタッフであり、プログラム運営も現地スタッフが行っているため、現地スタッフに自分の想いや考えを理解してもらうことは非常に重要です。

高校生スペシャルでは、最低週に一回は現地スタッフとの面談も行われるので、そういった機会を活用するようにしましょう。

英語ですべてを伝えるのがどうしても難しい場合は、必要であれば日本支店からサポートも行います。問題解決に向けて、日本支店に取り次いでほしいということだけでも現地スタッフに伝えていただきたいです。

現地滞在中の体調不良

現地滞在中に体調を崩して、活動に支障が出たというケースが毎年報告されています。

最も多いのは、食事が合わないことによる腹痛。

例えばネパールでは、日本人参加者だけでも毎年数人は食事が起因と思われる体調不良の連絡を受けます。

大半の場合、ひどくても一泊程度の入院で快方に向かい、活動にも復帰しています。

一方、マラリアやデング熱といった心配される風土病・感染症の事例はほとんど報告されていません。

【トラブル実例】

トラブル内容:

予定通りガーナに到着して活動を開始しましたが、活動を始めて1週間程度で服用していたマラリアの薬の副作用と思われる症状により、体調を崩されました。

現地の病院に入院後、最終的には本人の意思で活動を早めに切り上げて日本に帰国したいとの申し出を受けました。

アドバイス:

マラリア予防薬は、活動国の渡航地域や時期を詳細に考慮し、必要に応じて服用するようアドバイスしています。

マラリアに感染しないためには、蚊に刺されないことの重要性を理解することが大切です。現地での蚊帳の調達や肌をなるべく露出しない服装など、できる蚊よけ対策をきちんと行いましょう。

体調不良は、活動国を問わず起こりえます。

体調に異変を感じた場合は、遠慮せずに速やかに現地スタッフにその旨を伝えていただきたいです。

慣れない食事からの体調不良を想定して、日本からインスタントの味噌汁、レトルトのご飯、お茶漬けのもとをはじめとした日本食を持参すると、非常時の強い心の味方になると思いますよ。

海外ボランティアのおすすめ持ち物リスト39もあわせてぜひご参考ください。

風邪用キット

語学力の壁

年齢を問わず、多くの日本人参加者が直面する課題です。

日本帰国後のアンケートでは、「英語で苦労しました」というコメントが頻繁に見受けられます。

最終的には、みなさん語学のハードルを乗り越えて各々に成長を遂げて帰国されますが、英語が苦手な方はまず現地で語学力の壁にぶち当たります。

【トラブル実例】

トラブル内容:

参加者が英語をほぼ話せないことから、現地での意思疎通に非常に苦戦。

本人が活動を早めに切り上げて日本への帰国を考えていると、現地スタッフから日本支店に連絡が入りました。

対応:

まずは現状を正しく理解するため、日本支店が参加者から日本語で直接ヒヤリングを実施。

日本語で話をした限り、現地スタッフが言うようなほど深刻な様子ではない印象を受けました。

現地スタッフが言う通り、英会話に困難をきたしており、現地スタッフだけでなく滞在先のホストファミリーとのコミュニケーションも苦労しているとのことでした。

でも、日本支店に直接日本語で状況を説明できたからか、ご本人も落ち着きを取り戻したようです。

最終的には、英語でのコミュニケーションも可能な限り頑張りたいとのことで、活動もこのまま最後までやり遂げたいという意思表示がありました。

現地スタッフにその内容を報告し、ボランティアは最後まで活動を頑張り抜き、帰国するに至りました。

アドバイス:

活動国・プログラムを問わず、現地では英語でのコミュニケーションが必ず発生します。

したがって、渡航前に英語に耳に慣らし、英語で伝える練習をしておくことがとても大切です。

確かに、「行けば何とかなる」の精神で乗り越えた参加者の話もありますが、その分現地での苦労は多かったはずです。

活動一つひとつの意味をきちんと理解する上でも、現地スタッフからの説明を理解することは重要(そのために英語力は必須!)。

英語力アップを目指す方には、英語が苦手でも今日からできる海外ボランティア攻略法がおすすめです。

貴重品の紛失

毎年、活動国での落とし物、置き忘れ、窃盗などによる貴重品の紛失トラブルが報告されています。

【トラブル実例】

トラブル内容:

参加者が持参したノートパソコン一式が、滞在先の部屋から紛失したと日本にいるご家族からプロジェクトアブロード日本支店に連絡。

ご本人曰く、ある日活動を終えて部屋に戻ってきたら、部屋に置いておいたノートパソコン一式がなくなっていたとのこと。

対応:

まず状況を正しく把握するため、現地オフィスに確認。

参加者からもヒヤリングを行ったところ、ご本人は比較的落ち着いた様子でした。

現地警察への盗難届け提出、海外旅行保険会社へのパソコンの補填請求、参加者本人の貴重品管理の徹底、滞在先の安全対策のさらなる強化などを行いました。

滞在先での安全状況を確認し、ご家族にも報告しました。

アドバイス:

日本を一歩出たら、日本の安全の常識は通じないと心得ておきましょう。

現地でトラブルに遭ったら、早急に現地スタッフにご連絡いただきたいです。

活動国に入国後、みなさんをサポートするのは現地スタッフです。現地にいる専属スタッフにご連絡いただければ、その分対応・解決も迅速に行われます。

貴重品の管理の仕方は、海外ボランティア全員に捧ぐ!知っておくべき・お金ガイドもあわせてご参考ください。

ホストファミリーと合わない

滞在先に不満を抱えるボランティアは、毎年時折存在します。

食事が好みでない、ホストファミリーと馬が合わない、他のボランティアのホストファミリー宅の方が魅力的、ホストマザーが働きっぱなしでお手伝いさんとしか交流できないなど、満足いかないポイントも個々それぞれです。

【トラブル事例】

トラブル内容:

フィジーから帰国後に参加者が日本支店を訪問され、滞在先で満足に食事が提供されなかった、洗濯が自費だったことなどに不満を感じていたことを打ち明けられました。

対応:

日本支店から現地スタッフに報告・確認を実施。

アドバイス:

他のトラブル同様、現地滞在中に問題が発生した際は、その場で直ちに現地スタッフにその内容を伝えるようにしましょう。

活動中のボランティアのみなさんのサポート担当は現地スタッフであり、滞在先でのサポートも現地スタッフが行っています。

したがって、現地スタッフにきちんと連絡することは、問題が起こっている間の問題解決に向けて非常に重要です。

よろしければ、海外ボランティア中の洗濯はどうするの?!一問一答から洗濯についてのお役立ち情報もご参考ください。

タンザニアのホストマザー

おわりに

今回は、実例とアドバイスと共にボランティアが直面するよくあるトラブルをご紹介しました。

トラブル回避のために、入念な対策や準備が大事ですね。

でもそれと同じくらい大事なのが、活動国で万が一トラブルが起こってしまった場合は、直ちに現地スタッフに伝えるということ。

悩みは抱え込まず、きちんと伝えることが解決への第一歩です!

よくある質問にもトラブル回避のヒントがたくさんありますので、よろしければあわせてご参考ください。

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