まだ見ぬ世界を求めて
私はトビタテ留学JAPAN!の奨学金制度を利用し、高校生スペシャルカンボジアで英語留学+公衆衛生に3週間、タンザニアで医療に2週間、計5週間の留学に参加しました。
私がこの留学を決めたのは、地域も文化も異なる二つの国を通して、伝統的な医療と現代医療の融合について考えたいと思ったからです。
私は以前から医療に関わる仕事に携わりたいという思いがあり、国や地域によって医療のあり方が異なることに興味を持っていました。
だからこそ、知識として学ぶだけではなく、実際に異なる環境へ飛び込み、その土地で暮らす人々の視点から医療を見てみたいと強く思うようになりました。
そんなときに出会ったのが、プロジェクトアブロードです。
私が惹かれたのは、実際に現地の暮らしや社会課題の現場に飛び込み、自分の目で見て、感じながら、日本ではできない実践的な経験を積める環境でした。
発展途上国の暮らしや医療現場に直接触れることで、設備や衛生環境、経済状況だけでなく、文化や価値観まで含めた「現地のリアル」を自分の目で確かめたいと思いました。
現地での活動
カンボジアでは、1週目に英語や会話、プレゼンテーションを学びながら、クメール文化にも触れ、現地への理解を深めました。
2・3週目に地域の学校を訪れ、子どもたちの身体測定や健康状態の確認、傷の手当などヘルスチェックを行いました。
実際に子どもたちと接するからこそ見えてくる、現地の生活環境や健康に対する意識にも気づくことができました。
一人ひとりの健康状態を実際に確認したことで、現地の生活環境や健康に対する意識についても知ることができました。
さらに、活動を通して得た気づきをもとに、虫歯とデング熱に関するポスターを作成し、現地の学校で発表し、子どもたちの健康や衛生への意識を高める啓発活動にも取り組みました。
タンザニアでは、病院と地域の二つの視点から医療を学びました。
病院では実際の診療現場を見学し、医師や患者へのインタビューを通して、現地の医療の現状や、人々が医療とどのように向き合っているのかを知りました。
さらに、可能な範囲で医療行為の補助にも携わり、医療者の仕事を間近で体験することができました。
また、アウトリーチ活動では病院を離れ、マサイ族の暮らす地域へ。
医師とともにメディカルチェックを行い、医療を必要とする人のもとへ自ら足を運ぶ中で、地域に根ざした医療の在り方に触れました。
忘れられない経験
私が一番印象に残っていることは、タンザニアの病院で出産に立ち会ったことです。
目の前で懸命に出産に臨むお母さんの姿を見守り、無事に赤ちゃんが誕生した瞬間、胸がいっぱいになるほどの感動を覚えました。
その後、生まれたばかりの双子の赤ちゃんを抱かせてもらい、驚いたことに、お母さんから「せっかくだから、名前をつけてほしい」と声をかけていただいたのです。
小さな命の重みを感じながらも、医師と相談し、私は二人に「Joram」と「Jerson」という名前を贈りました。
かけがいのない命の誕生や人生の大切な瞬間に自分も少しだけ関われたことは、言葉では表せないほど特別な経験になりました。
一歩踏み出して、変わった私
出発前の私は、海外や医療への好奇心は強く、「知りたい」「やってみたい」と思うことは多くあっても、知らない環境に飛び込む不安から、一歩踏み出すまでに迷うことがありました。
そんな自分が変わるきっかけとなったのが、文化も言葉も大きく異なる海外で、現地の人々と関わり、自ら新たな環境に飛び込んだ経験です。
分からないことは自分から質問し、現地の人に話しかける。
目の前のことに積極的に挑戦する中で、「できるかどうか」を考える前に、「まずやってみる」ことの大切さを学びました。
この5週間で、私は「挑戦を恐れず、一歩を踏み出せる自分」へ成長し、留学は、これまでの自分を越え、新しい自分に出会い、次の一歩を踏み出す力を与えてくれました。
留学で得た学び
発展途上国という、日本とは大きく異なる環境に身を置いたことで、これまで日本では当たり前だと思っていた医療や衛生、生活環境が、世界では決して当たり前ではないことを実感しました。
実際に滞在中には停電を経験したり、水道水をそのまま飲めなかったりと、日常の中にも日本との違いがありました。
大変なこともありましたが、実際にその環境で生活したからこそ、現地の人々の暮らしや医療が抱える課題をより身近に感じられたことは、私にとってかけがえのない経験です。
そして、「日本ではこうだから」という自分の基準だけでは、世界の医療を本当の意味で捉えられないことにも気づきました。
この経験を胸に、患者さんの病気だけを見るのではなく、その人が暮らす環境や背景にも目を向け、一人ひとりに寄り添える医師になりたいという思いが、より一層強くなりました。
学びを、次の一歩へ
この5週間は、私にとって海外へ行ったという一つの思い出ではありません。
「まだ知らない世界を、自分の目で見たい」という好奇心が、「自分に何ができるのか」という問いに変わった貴重な5週間でした。
これからも、興味を持ったことを「知りたい」で終わらせず、まず自分から飛び込み、見て、感じて、考え、行動することを大切にしたいです。
そして、医療をはじめ、世界の様々な課題に向き合いながら、人の暮らしや命を支えられる人へと成長していきたいと思います。
これから海外に挑戦する人にも、完璧な準備を待つのではなく、「やってみたい」という気持ちを大切に、一歩踏み出してほしいです。
その一歩の先には、きっと今まで知らなかった世界と、自分自身との出会いが待っています。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。