医師になる夢への第一歩 

医療を選択した最⼤の理由は、将来医師を⽬指しており、実際に医療現場を⾒て医師の仕事の理解をより深めると同時に、⾃分が将来どのような科に進むかの参考にしようと考えたからです。

⼿術を⾒学したり、様々な病棟⾒学、医療ボランティアなどを⽇本で経験するのは物凄く難しいです。それをスリランカで体験できる上、第⼆⾔語で⾏うことや違う⽂化を知りながら⾏えることに魅⼒を感じ、この留学を決意しました。

渡航前は特に⼤きく何も感じていませんでした。挙げるとすれば、1⼈の海外留学は以前にも経験はありましたが、3週間という⻑さははじめてだったので、ホームシックにならないかは少し不安でした。

得られるものは、自分次第

主な活動内容は、病院⾒学、メディカルキャンプ(医療ボランティア)、医療以外のボランティア(ビーチのゴミ拾いなど)、現地観光、そして他のプログラムのボランティア達との交流です。

個⼈的に動揺したのが、現地に来て分かったことなのですが、プログラムの⼤きな部分が病院⾒学で占められているということです。

渡航前、「医療ボランティア」というフレーズをかなり聞いていたので、毎⽇医療ボランティアができるわけじゃないんだ、、と少し残念に思ってしまいました。

病院⾒学では1⼈か2⼈のペアでそれぞれ違う病棟に配属され、病棟内を⾒学し、何か疑問点があれば⼿の空いているスタッフに質問するといった具合で機能していました。

つまり、特に病院スタッフからのサポートや付き添いがあるわけではなく、かなり⾃由な部分があるということです。

そして、⾃分のアプローチ次第で得るものがかなり変わってくるということです。

病棟内は広いわけではなく、何時間もそこで⾒学することに飽きてしまう時がありました。

また病院スタッフや患者さんの中の多くは、きちんとした英語が喋れないので、コミュニケーションをとるのでさえも難しい時がありました。

プログラムの中には病院⾒学に飽きてしまい、獣医へプログラムの転換をした⾼校⽣もいました。

この経験を踏まえて私が思うことは、渡航する前に、医療のプログラムは他のプログラムと⽐べて「ボランティア」の部分が少ないということをしっかりと理解しておく必要があると思います。

やはり何の医療資格がない⾼校⽣が病院にて直接的に関わることは困難で、⾃分が想像していたようなボランティアはできないかもしれませんが、⼿術を1メートル程の距離で⾒学出来るなど、普段出来ないような経験は間違いなくできます。

ですが、週に1、2回程あるメディカルキャンプでは、⾎圧の測定、⾎糖値の測定、BMIの測定など、実際に⾃分達が患者さん達に直接的にできるボランティアも経験できます。

プログラム転換した⼥の⼦のように、現地に⾏って落胆するようなことにはなって欲しくないです。 

活動中の学びと適応

個⼈的に負担だったのは、病院⾒学でのことです。

病院では私達にスタッフが付くわけではなく、ただ病棟内を好きなように歩き回って疑問点があれば⼿の空いているナースやドクターに質問するといった具合で機能していました。

まず⼀つ⽬に感じたことが、病院スタッフが⾃分が想像していたよりもアウェイだということです。

中にはドクターの⽅から「どこからきたの〜?」「将来はドクターになりたいの〜?」とフレンドリーに話しかけてきてくれる⼈も居ましたが、話しかけても⽬を合わせてくれないなど怖い感じの⼈も沢⼭いました。

最初のうちはこれに全く慣れず、思うように知りたいことが知れない場⾯も多くありましたし、物凄く迷惑がられているような気がして上⼿く話しかけられない⽇もありました。

しかしスリランカで暮らしているうちに気付いたのですが、スリランカ⼈は笑いかければすぐ笑い返してくれます。

おそらく、スリランカで過ごした3週間で、⽬があってニコッてしてみて、ニコッて返してくれなかったスリランカ⼈は1⼈もいなかったと思います。

そこで、私は病院でこれを実践してみました。

とにかくニコニコしながら明るくスタッフにアプローチすると、穏やかに返答してくれる⼈が多くなったような気がします。 

スリランカでの現地生活

プログラムによっても、国によってもかなり変わってくるとは思いますが、私のプログラムでは同じプログラムの⼈たちが全員同じホストファミリーで共同⽣活をしていました。

プログラムには 9⼈いたので、9⼈全員、朝起きてから夜寝るまで常に⼀緒に⽣活していたということです。

四六時中⼀緒にいると、当たり前のように仲が良くなるわけで、少し仲間割れが起きるときもありましたが、仲を深めることは簡単にできたとおもいます。   

ホストファミリーとは、⾃分が想像していた領域を遥かに超えて、良い時間を過ごすことができました。

ホストファミリーは全員本当に良い⼈たちで、アットホームで、私たちを家族の⼀員として接してくれました。

私も、ホストマザーに⾃分のお⺟さんのように接しました。

夜は毎⽇特にすることがなかったので、ホストマザーといつも2⼈で⻑話をしていました。

ホストマザーにはとても⼼を開いて話すことができて、お互いに悩みを話し合ったり良い時間を過ごすことができたと思います。

とっても良い⼈たちなので、⼼配することは何もありません。   

⾷事も美味しくて、体質にもよると思いますが、お腹を壊すといったことは私は⼀切ありませんでした。

プログラム内の⼥の⼦の多くはカレーに飽きたと⽂句を⾔う⼦も居ましたが、個⼈的にはどのカレーも美味しかったし、⽇本のカレーとは全然違うので、それを学べることも楽しかったので負担は何もありませんでした。  

私のホストファミリーは洗濯機がなかったので、全て⼿洗いで洗濯しました。

他のホストファミリーの⼦の家には洗濯機があったようなので、ホストファミリーによってかなり変わってくる部分ではあると思います。

初めのうちはれない部分もあるし、⼿間はかかるし嫌になったときもありましたが、3週間も⼿洗い洗濯をやっていると確実に慣れました。

洗剤はあらかじめ⽇本から粉タイプを持って⾏きましたが、すぐなくなってしまったのでスーパーで固形のものを買ってそれを使ってました。

洗剤に限ることではありませんが、何か忘れても現地のスーパーでいくらでも調達できるので全てを全て持って⾏く必要は無いと思います。

洗剤、トイレットペーパー、ティッシュ、シャンプー類は、現地に来て買うのもアリだと思います。

世界で愛される日本

特に⼀つ驚いたことは、意外と⽇本の⾷事がよく知られていて愛されているということです。

プログラムで仲良くなったカナダ⼈とシンガポールに住んでいる韓国⼈と話していたら、2⼈とも⽇本の⾷べ物を溺愛していたことが分かり、衝撃でした。

そんなものも知ってるの!?っていう⽇本のお菓⼦の名前を沢⼭挙げ、お世辞とは思えない程熱く⽇本のお菓⼦の美味しさについて語っている2⼈を⾒て、⽇本って愛されているんだなぁとほっこりしました。

⽇本から持ってきた飴やグミを分けてあげると物凄く喜んで⾷べていたので、もっと持ってきたら楽しかったなと思いました。 

間違いなく広がった視野

医療についての知識、医療施術⽅法など、もちろん医療においての学びが多かった3週間でした。

ですが個⼈的に特に感じているのは、⾃分の価値観や考え⽅がいい意味で変わったということです。

そもそもこの医療プログラムに参加した理由は、⾃分が医師を⽬指していて医師の仕事をより理解するため、また医療現場を経験するためでした。

参加する前は、⾃分の将来を医師だけしか考えておらず、それ以外の職業は⾃分にはありえないと感じていました。

しかしプログラムを経験しているうちに、⾃分の視野の狭さを痛感しました。

医療現場にはドクターに限らず、ナース、放射線技師、助⼿、他にも沢⼭の⼈々がチームとして働くことで、医療を患者様に提供できていました。

それらの職業⼀つ⼀つに魅⼒があって、限定的に⾃分の将来は医師!と限定づけるのはもったいないと⼼から感じました。

また、獣医のプログラムに参加しているボランティアの友達からアニマルホスピタルでの経験や写真、動画を⾒せてもらって、かなり興味が湧きました。

医学といったら⼀般的に⼈間を対象と考えがちですが、動物に対しての医療、つまり獣医学も沢⼭の魅⼒があるんだな〜と感じ、⾃分の将来の道の選択肢が⼀つ増えました。

結論を⾔うと、実際に医療現場に関わって、⾃分が今まで勝⼿に想像していた絵とはまた違う状況を⾒たことによって、⾃分の視野の狭さを⾃覚しました。

また、医療に限らず他の様々なプログラムに参加する⾼校⽣達とコミュニケーションをとることによって、⾃分の視野が間違いなく広がりました。

3週間のスリランカでの経験を踏まえて、私のこれからの⽬標は⾃分の将来の⽬標を明確化することです。

これからは、このようにスリランカで感じたこと、経験したことを振り返り、「⾃分が⼈⽣をかけて本当にやりたいことは何か」について突き詰めていきたいと思っています。

この成長を未来へ

参加して良かったと⼼から感じています。

上記にも書いた通り、⾃分が想像していた部分と違う所もありましたが、そんなことよりも⾃⼰成⻑を感じていることが何よりも嬉しいです。

特に、プログラム前は「医師にしかなりたくない」と思っていた⾃分が、プログラム終了後にはもっと他の職業を考えてみたい、と価値観が変わりました。

参加者がドクター志望が多い医療プログラムに参加したのに少しおかしいかもしれませんが、「⾃分の将来にドクターがベストではないのかもしれない」と気付けたことが、個⼈的にはとても成⻑したなと感じています。

⾃分の将来について真剣に向き合えたことがとても嬉しいです。

参加に後悔は何もありません。

これから参加する高校生へ

きっとProjects Abroadでの経験は、間違いなく⾃⼰成⻑に繋がると思います。

その形はみんなそれぞれだとは思いますが、私の場合はプログラム参加前にあったとても限定された視野から抜け出せて、⾃分の将来について真剣に向き合えました。

⾃分の視野の狭さに気付けたおかげで、何となくですが⾃分が⼀⽣後悔しないような職業とこれから出会えるような気がします。

初めての留学で不安な⼈や、⾃分の語学⼒の低さを悩んでい⼈も多いかもしれませんが、何も考えずに、何も分からなくてもとにかく明るくニコニコしていれば周りにも馴染めて楽しく過ごせます!

途中帰りたいって思う時もあるかもしれませんが、⼀番最後は帰りたくない〜って絶対に思います。

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この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。