中学生の頃からの募る想い

私は大学の夏休みを利用して、プロジェクトアブロードのチャイルドケアに参加し、カンボジアでボランティア活動を2週間させていただきました。

中学生の頃、国が発達しておらず貧困を理由に不自由な暮らしを送っている人たちが世界には沢山いる、ということをテレビ番組で知りました。

その時から、発展している国に住む日本人として、何かこの方たちのために自分が出来ることはないかと考えるようになりました。

高校生になって経験を積もうと、身近なボランティア活動をしたいと思っていたのですが、部活動や勉強でなかなか出来ず、そのまま高校を卒業し、はやく何かやってみたいと言う気持ちばかりが募っていきました。

プロジェクトアブロードとの出会い

大学に入学したばかりの頃に、自分と同じ興味を持つ友達と調べて見つけたのが、プロジェクトアブロードでした。

プロジェクトアブロードは、自分の希望の期間参加できる、世界中からのボランティア参加者と同じアパートで過ごせるということなど、魅力的な箇所が沢山あり、参加することに決めました。

海外経験が豊富なわけでも無く、危険な場所へ行くことに両親も心配していましたし、私自身も少し不安がありました。

両親に納得してもらい、それらの不安を解消するために何度か説明を聞きに行きました。

個人説明会では、沢山の個人的な質問に対しても、スタッフの方が丁寧に全て答えてくださりました。

全体説明会でも、細かい事についての説明があり、体験者の方の説明もとても参考になりました。

そのような説明を受け、両親も納得してくれ、私自身も不安が薄れていきました。

保育士への夢

私がチャイルドケアを選んだ理由としては、もともと子供のお世話をする事に興味があり、保育士になりたいと考えていた時がありました。

チャイルドケアでは、保育園や幼稚園の子供達に英語を教えたりお世話をするという事だったので、自分の力を試すと同時に、高校、大学と英語科に進んだ私は英語教育についても興味があったので、チャイルドケア活動を選びました。

忘れられないボランティア初日

私の活動した幼稚園は、トンレ・サップ川の向こう側にある島にあったので、毎朝トゥクトゥクとフェリーで行きました。

緊張とワクワクで迎えた初日、トゥクトゥクで幼稚園に着いた途端に、子供たちが門まで走ってきて、笑顔で迎えてくれました。

初対面なのに、子供達が満面の笑みで「ティーチャー!」と言いながら、抱っこやおんぶを求めてきました。

そんな子供達が可愛いくてたまらなかったのが、とても印象に残っています。

正直な子供たちと向き合う毎日

現地の先生に英語の授業をお願いされて、教える事に慣れていない私は戸惑いましたが、ここで活動されてきた今までのボランティアの方達が残していったアルファベットが書いてあるボードなどを利用して、なんとか子供たちに教える事が出来ました。

日を重ねるごとに、子供達に今何を教えるべきか考え、授業で使えるようなアルファベットと数字のカード、衣類の英語とイラストを描いたボードなどを作りました。

アパートで作成しながら、「子供達がこれで英語を学んでくれたらいいな」と思いながら作りました。

完成した時は、とても達成感と嬉しさが込み上げてきました。

子供達と遊んでいると、たまに小さな事で喧嘩になりすぐに手を出してしまう子供もいたり、それで泣き出してしまうことが日常茶飯事で、大変なことも沢山ありました。

また、3〜6歳でパワフルな子供達なので、1人の子をおんぶしていると一気に3人が「抱っこして〜」ってよじ登ってくるというように、活動が終わる頃にはヘトヘトになる毎日でした。

でも、正直である子供達が満面の笑みで楽しそうに笑っていると、「あ〜この子達今本当に楽しいんだな」って思い、そんな笑顔を見ていると、私も嬉しくなりました。

そして、彼らの笑顔が私の原動力になっていったのです。

現場で考えさせられたこと

お昼ご飯を食べる前に手洗いをする時、私は衝撃を受けました。

手を洗う水が真っ茶色で、それで普通に子供達が手や顔を洗っていたのです。

水道から綺麗な水が出る事が当たり前だと思っていた私は、それを目の当たりにして心が苦しくなりました。

衛星面が充実していない場所で子供達が暮らしている、という事を始めて実感したような気がしました。

プロジェクトアブロードが用意した歯ブラシや歯磨き粉、歯ブラシをかけておく設置物がありました。

このような提供物が彼らにとって非常に役に立っているのだと思い、私たちがやっている事は決して無駄でないと実感しました。

また、言われた事をできる事は当たり前であって、今やれる事を探して自分でそれをどれだけ率先してできるか、彼らのためになる事をどれだけできるか、それを考え、行動に移すこと、これが非常に大切なのです。

カンボジア、そして仲間たち

活動後や休みの日は、一緒にボランティアにきた友達とマーケットへ行ったり、土日には世界遺産のアンコールワットへ行き、とても充実した日々を過ごせました。

街中で歩いていると、私たちが日本人だと気付いて、フレンドリーに声をかけてくれる人が沢山いました。

イオンに行った時も、日本の商品が沢山あり、カンボジアでは日本の知名度が高く、様々な面で日本が進出しているのだと知りました。

アパートでは、日本人はもちろん、アメリカやスペインの友達も出来ました。

彼らの話す言語は英語であるため、始めは言葉の壁を感じました。

しかし、日に日に食事を共にしたり話したりするうちに、お互いの仲も深まっていき、自分自身も英語を話すことに挑戦するようになりました。

この広い世界で、プロジェクトアブロードを通してこのアパートで知り合えた彼らとは、必ずなにかの縁であるとも思います。

帰国後も連絡を取り合っています。

大事な気づきをくれた経験

今回のプロジェクトアブロード参加を通じて、教える事が自分にとってどれ程難しいかということを知ったと同時に、自分は子供が好きという理由だけで夢を決断していた事に気づきました。

子供が好きというだけの理由で教育の道に進むのは考え直さなければいけないし、自分にはまだまだ足りていないことが沢山あります。

今は短大で英語を集中的に勉強していますが、私が将来やりたい事を実現するには、英語だけではだめだと気付かされました。

これからもっともっと世界情勢について知り、日本の技術についても関心を持ち、それを海外へどうやって発信していくか、考えていく必要があります。

短大を卒業した後、もう一度発展途上国に足を運び、経験を積んでいこうと思います。

大好きになったカンボジアへの想い

カンボジアは、自分が想像していたよりも発展しており(首都であったのもありますが)、確かに日本に比べると舗装されていない道であったり、道端にゴミが大量にあったり、衛星面が充実していなかったりしますが、現地に住む人たちは仕事をしていても、遊んでいても、みんな、楽しそうでした。

そんな、フレンドリーでのんびりと暮らす現地の人たちと、豊富な自然があるカンボジアが大好きになりました。

幼稚園でお世話をした子供達と先生に、もう一度会いにいこうと思います。

最後に、このような貴重な経験のサポートをしてくださった日本と現地のプロジェクトアブロードのスタッフの皆さん、親切にしてくださった幼稚園の先生、渡航前から沢山のことをサポートしてくださった担当スタッフの方、本当にありがとうございました。

これから参加する方へ

プロジェクトアブロードに参加して大正解でした!

今回の経験に誇りを持って、これからも夢に向かっていきたいと思います。

参加しようか迷っている方、いつか必ずこの経験が何かの形となって活かされる時がくると思います。

後悔しないよう、夢を実現できるよう、プロジェクトアブロードへの参加をお勧めします!

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カンボジアでチャイルドケア 保坂ねね

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。