休学期間に、専門性を活かしたい

まず初めにこのプログラムに参加したきっかけですが、1年間大学を休学し外国を何カ国か回りたかったこと、また大学で水産学を専攻していることもあり、生物に関しては小さな頃から好きだったことから、参加を決めました。

英語については、語学学校に少し通っていたので、問題は無いだろうと思っていました。

リアルな英語体験

でも、現地空港到着後、バスに乗ってスタッフとのミーティングポイントまで4時間弱かけて行く間、ほとんど何を言っているのか分からず、他の参加者が言っていることも分かりませんでした。

自分の英語力に自信をなくしましたが、一緒に活動していくと、それぞれの出身国により発音にクセがあるのだという気付きを得ました。

言語に関する問題については、めげずに会話をすればするほど早く慣れることが出来ると思います。

活動中でも意見交換をすることが多く、こちらが真剣に伝えようとすることは、参加者もスタッフも理解しようとしてくれるので、トライしてみることが大切なのだと思いました。

これは、国民性なのか個人の性格なのか分かりませんが、「どっちでもいい」というのにはかなりムッとされるので、自分が思うことは伝えた方が絶対いいと思います。

たとえ、活動のない日に遊びに行っている時でもです。

活動の目的を理解できた環境保護活動

活動については、初週にダイビングライセンスの取得、その次の週以降は主にsurvey dive、植林活動、海岸清掃活動、勉強会をしました。

Survey diveでは、対象の魚、サメなどの数を数えたり、それらの体長を調査したりするダイビングです。

植林活動では、海沿いでマングローブの苗木を収集し、ボランティア用の建物の敷地内にある栽培地に植え直しました。

海岸清掃では、海岸を歩きながらごみ拾いをしました。

Survey diveでは、ある一定のサイズ以上の魚を対象にするのですが、なぜそのような決まりがあるのか。

そして、サメの生態保護活動なのにマングローブの植林活動もするのか。

活動を実際にしていくと、「何で?何のために?」という疑問が出てくると思います。

先ほど挙げた勉強会では、これらの疑問はもちろん1つ1つの活動をする理由があることを教えてくれました。

スライドショーや動画で分かりやすい説明をしてくれますし、分からないことやもっと理解を深めたいことを質問すると、丁寧に教えてくれます。

やはり、ただ言われたことをするよりも、各活動の目的や目標を理解しておかないと中身の薄い経験しか出来ないと思うので、やるからには、積極的に関わる方が充実した時間を過ごせると思います。

僕は上記の4つの活動以外にも、Shark dive、BRUV、幼稚園での教育活動を行いました。

これらの活動については、季節やボランティアの人数によるものなのか、詳しくは分かりませんが、僕の滞在期間(4週間)では1~2回ほど活動しました。

Shark diveについては、他の方の体験談でも確認出来るかと思いますが、何匹ものbull sharkを間近で見ることができます。

潜る前には注意事項の説明があり、その通りに従うと、事故が起こる可能性は極めて低いと思います。

こちらのダイビングは、一般の観光客の方とも一緒になることがあるので、感想を共有してみるといいと思います。

次にBRUVですが、これは簡単に言うと、海中に設置するカメラです。

BRUVは、天気が良く、波が穏やかなど、いくつかの条件が満たされないと実施出来ないそうです。

こちらも何のためにやるのか、勉強会で教わったうえで、これまでに記録してきたものを見せてもらえると思います。

最後に幼稚園での教育活動についてですが、僕がいた時の活動内容というのは、園児達が何かを学べる様な内容の絵本を作り、一緒に読むというものでした。

テーマは何でも良いということでしたが、絵本を作ったことはなかったので、準備にかなり苦戦しました。

園児達も、基本的な英単語しか分からないようで、フィジー人スタッフに助けてもらい、何とかやり遂げました。

フィジーでの生活面

フィジーでの生活についてですが、ボランティア寮の周りには、徒歩圏内にバーのあるリゾートホテル以外娯楽がほとんどないので、休日遊びに行く時には、バスかタクシーを利用しました。

交通費は、物価の割には安いので、個人的にはとても助かりました。

これは季節にもよると思いますが、朝晩冷えることもありますし、蚊も多いので、薄めの上着や長袖の服、ムヒ等は、あったほうがいいと思います。

物価は個人的に高く感じましたが、水や食事は支給されるので、嗜好品を買わなければ、休日の外出に回せると思います。

遊びに誘ってもらった時に、予算的に厳しいと言って断ったとしても、その後もどこか行く時には誘ってくれたので、無理な時には断っても問題ないと思います。

また全体的に人も温かく陽気で、フィジーならではの音楽や文化も体験できると思います。

今、あの時を振り返って

今振り返ってみると、「なんでもっと積極的に話しかけられなかったのだろう」など多少の後悔はありますが、ダイビングのスキルはもちろん、水産学を学ぶ1人の人間として研究に活かせる様なこと、新しい友達、日本では出来ない経験など得たものたくさんあるので、このプログラムに参加して良かったと思います。

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フィジーでサメ保護 大山滉将

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。