どこかで誰かのために

私の初海外としてProject Abroadさんを選び、ネパールの地を選んだことは、私史上最高の選択だったと思う。

いままでやりたいことがあっても、周りの環境のせいにして途中で投げ出したり、中途半端で終わってしまったり、一人でやり切ったという達成感を得られてこなかった。

今回のネパールでのボランティアで、さまざまなスタッフさんの助けをもらいながらも、プログラムを無事に遂行し、多国籍の仲間と出会えたことは、必ずや今後の助けとなるだろう。

さて、私がProject Abroadと出会うことになったのは、国際協力ボランティアに興味を持ち始め、どこかの誰かの力になれないか考え始めた時だ。

まずネットで調べていくと、たくさんの団体が存在していた。

それにはインターンのような形で、高い英語力と専門性を求められるものも多かった。また、日本人がたくさん集まって途上国を訪問するスタディ―ツアーを主催する団体も多かった。

しかし私は高い語学力や専門性を持ち合わせていないし、せっかくお金を払い異国の地に行くのに、日本人だけでつるんでしまえば行く価値はないと思った。

そして日本人とつるまず、見るだけではなく体験できる団体はないかと探しているとProjectAbroadという団体を見つけ、「これだ」と思いコンタクトをとってみた。

ホームページをみて、説明会に参加し、ネパールに行く意思を固めた。

ネパールは一番安く行ける国であり、なりより食べ物が日本人の舌に合い、おいしいというのでほぼ即決だった。

人とのつながりを実感した活動

プログラム内容については、小さい子供たちへの接し方に不安があったので、エイズケアを選択した。

しかし実際に行ってみると、その施設はネパールのエイズ患者やエイズ遺児が減っていることもあり、数名の子供たちを残して活発な活動が行われていないということだった。

こうして、その施設の隣にある栄養不足の子供たちとその親を支援する施設で活動することとなる。

その施設は、親と子に栄養のある食べ物を与え、親には今後のファミリープランニングであったり、栄養学の知識を身に着けさせる活動を行っており、看護師が在中していた。

活動内容としては、食事の前やトイレの後の手洗いなどの基本的な衛生管理を実践することで、正しい衛生管理について知ってもらうこと、また親が洗濯や掃除を行っている間に子供たちのお世話をすることであった。

専門的な知識を身につけていない分、できることは限られていたが、遊び方を工夫したり、あるもので新しい遊びを考えたり、子供たちから新しい遊びが学べたり、子供たちが笑っている姿を見て元気づけられたり、とても楽しい時間を過ごすことができた。

つたない英語ながらも、子供たちのお母さんとネパールの食べ物や洋服、文化について話したり、ネパール語を教えてもらったり、オレンジやビーツなどのフルーツを一緒に食べたり、ネパールのスナック屋さんに連れ行ってもらい、酸っぱい物や辛い物をごちそうになったこともあった。

言葉が十分に通じなくても、一緒に笑いあったり、楽しさを共有することで、通じ合えるものがあるのだと改めて感じる経験だった。

なかでも、施設からお母さんとその子供が無事に卒業する場面に立ち会えたことが、印象に残っている。

ほかのお母さんたちの寂しそうな顔や、卒業するお母さんとその旦那さんが笑いあっている姿に、人の思いや愛情を感じた。

ネパール生活が教えてくれたこと

生活の面では、ホストファミリーにたいへんお世話になった。

Project Abroadでは、週末に旅行パックを組んでくれるありがたいサポートがある。

その旅行のために、朝早くバス停まで送ってくれたのだが、携帯を家に忘れてきてしまい、乗るバスの詳細が分からなくなってしまったことがあった。

ある時は帰りに道に迷って迎えに来てもらったり、またある時は洗濯物が飛ばされて一緒に取りに行ってくれたり、迷惑な子であったと思うが、親切に対応してくれた。

料理は、朝食に食パンと卵とネパールティー、夕食にはネパールの国民食「ダルバード」を出してくれる。

とてもおいしいご飯を、お腹いっぱい食べることができた。

しかし私の滞在時期が乾期だったことで、温かいシャワーを1週間浴びられないことがあった。

海のないネパールでは、乾期は慢性的な水不足に悩まされているのだ。

地下水が汲み上げられすぎたこと、川や森林が汚染されてしまったことで、世界的に真水の枯渇が懸念されている。

しかし豊富な水資源を持つ日本に暮らす私たちは、水不足を意識する機会は多くない。

きれいな水は有限であることを知り、自分たちが節水した分が未来の誰かを助けることになるという思いを持つべきだ。

このように、実際に行ってみたからこそ気づけたその国が悩ませている問題や、自分が住む国の問題を再認識できるきっかけとなった。

国際協力の戦力になる人材へ

ネパールに行く前の私は、とりあえず行ってみれば、その国や人の助けになれるものだと思っていた。

しかしそんなきれいごとではなく、専門知識や経験を持っていなければ伝えらえないものが多い、むしろほとんどのことがそうであることを学び、自分の無力さを痛感する日々だった。

しかしその無力感こそが、次に行った時にはもっと役に立つ人間になっていたいという向上心や、今後の活動の原動力になるのだと思う。

今後大学では、国際開発学や英語を学ぶだけではなく、クラウドファンディングなどの経済やファイナンス、国際政治や国際法についての知識、また情報発信や問題解決の能力も身につけていきたい。

そして仕事として国際協力に携わり、将来もう一度ネパールを訪れた時に、本当にこの人、この国のためになる活動ができたと思える自分になっていたい。

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ネパールでチャイルドケア 鈴木花梨

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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