ずっと胸に秘めた想い

動物が大好きで、野生動物の保護に携わりたい、アマゾンに行きたいという思いはずっと胸に秘めていました。

アフリカ関連のイベントに行った際に、出展していたプロジェクトアブロードさんからペルーでの環境保護プログラムの存在を知った時には「これだ!」と思い、参加することを即決しました。

活動の舞台タリカヤへ

ペルー環境保護での滞在場所のタリカヤ・ロッジは、町からも船で2時間ほどかかる、人里離れた自然の中にありました。

発電機が近くにあって電気を作っているので、日中は発電機の動いている音が響いているのですが、夜には発電機が止まり、真っ暗で静まりかえっており、川の流れる音や風の音、動物の鳴き声が聞こえてきて、大自然の中にいるということを実感できました。

もっともっといたかった

ボランティアの仕事は、朝が早い日と遅い日の1日置きで、朝が早い日は、朝食前・朝食後・午後の3回あり、朝がゆっくりの日は朝食後・午後の2回で、1回の仕事の時間は2~4時間程でした。

仕事は、前日の夜にホワイトボードに書いて発表されるので、「明日は何の仕事だろう。誰と一緒だろう」と毎日の楽しみでした。

英語があまり得意ではない私は皆とコミュニケーションを図れるか不安でしたが、仕事を一緒にやるメンバーが偏らないように組んでくれてあったので、仕事を通して多くの人と話し、仲良くなることができました。

仕事の内容は、保護している動物のケージ掃除、ごはん作りはもちろん、新しい動物のケージ作り、フルーツ狩り、カメの卵の捕獲、バードウォッチング、マホガニーの管理、新しいプランテーション作り、クモザルのテレメトリー調査、昆虫採集など、ほかにもたくさんあり、2週間居ても「仕事にやっと慣れたところなのにもう終わりか」と感じるほど毎日が充実していてあっという間でした。

2週間という時間はタリカヤではあまりにも短く、中・長期的視点で進めているプログラムの断片を見ただけで、自分がやったことの結果を感じにくい部分もあり、「もっと長くいたい、帰りたくない」と、2週間のプログラムで来ている人たちは口々に言っていました。

すべてスタッフとボランティアの手で

プログラムを終えて特に心に残っていることは、すべてを1から作りあげてタリカヤができているということです。

ペルーでの環境保護のプログラムが始まって最初の数年間は、のこぎり片手に歩き回り木を伐って道を作ることだけだったと聞きました。

道ができてからは、ボランティアが生活するロッジを作り、動物を保護するケージを作り、バードウォッチングをする高見台を作り…

すべてスタッフとボランティアの手で作られてきたということには、ただただ驚くばかりでした。

私がプログラムに参加している際にも、新しい動物のケージ作りなどの建築系の仕事もありましたが、木を1本伐るのも大変でした。

日本では、与えられた環境で出来上がったものを利用することが殆どですが、1から作り上げる大変さと共に、仲間と協力して出来上がった時の喜びや達成感はひとしおで、どんなものにもそれを作った人の愛情が込められており、些細なことにも感謝の気持ちを持たなければいけないなと感じました。

タリカヤに10年近くいるスタッフの方に、ここにきて初めてアジアの人が来たといわれました。

「あれからアジアの人、全然来ないね」ではなく、「あれからいっぱい来るようになったね」となってほしいと願っています。

それだけタリカヤでのプログラムは魅力的ですし、言葉では言い尽くせないほど得るものが多い体験をできました。

地球のほぼ真裏にあるペルーは遠く、行く決断をするのにはハードルが高い場所かもしれませんが、この体験談を読んでタリカヤでのプログラムを身近に感じて頂けたら嬉しいです。

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ペルーで熱帯雨林保護 園田遥

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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