プロジェクトアブロードとの出会い

私がProjects Abroadを見つけたきっかけは、大学生のときから海外でボランティアをしたいという気持ちがあり、何か良いプログラムはないかインターネットで検索していたら見つけました。

HPでさまざまな活動を見てどの活動も魅力的なものばかりだと感じ、たまたま名古屋で説明会が開催されていると記載されていたので、これは行くしかないと思って実際に話を聞きに行きました。

説明会に参加して、活動理念や活動内容、安全性のことまで知ることができ、実際に活動した方の話も聞けたので、Projects Abroadの参加を決めました。

選択の時

学部時代から大学院まで数学や数学教育をずっと学んできたので、本当は教育のボランティアをしようと思っていました。

しかし、人に教えることは社会人になってから教師として実現できると思ったのと、前からアフリカに興味があり、バオバブの木を見てみたいという気持ちがあったので、Projects Abroadのスタッフの方と相談を重ね、結果的にマダガスカルで環境保護のボランティアを行うことにしました。

私なりに取り組んだ活動

2週間のみの参加で、バオバブの木を見に行くために休暇をいただいたので、実質活動できたのは1週間ほどでしたが、それでも充実した時間を過ごすことができました。

毎週金曜日に環境保護のボランティアとスタッフでミーティングを行い、来週の活動内容を決めます。

メンバーは全員アメリカ人やヨーロッパの方ばかりで、日本人は私だけでした。

それなりに留学経験があり、これまで海外に何度か行ったことはあったのですが、メンバー全員がネイティブスピーカーレベルの英語力なので、何を言っているのか聞き取れても話す力は他のメンバーよりも劣っていることを痛感し、悔しい気持ちになるときもありました。

それでも、私にできる精一杯のことをしようと必死に努力して、自分の意見も言えるようになり、帰国してからももっと英語を頑張ろうと思えたのはProjects Abroadの活動に参加したからだと思います。

私が活動を行っていた期間は、国立公園の歩道の修復作業や、苗木の植え替えや水やり、子どもたちと国立公園で散歩をしてさまざまなLemurを観察する活動も行いました。

初日は重労働な仕事についていくのに必死で、3日くらい筋肉痛が続きましたが、仲間と1つのことに向かって助け合うことが本当に楽しくて、英語があまり喋れなくても一緒に助け合いながら活動を行うことでメンバーとも仲良くなり、多くの友達ができました。

また、私がいる間に石段を一部完成させることができ、他のメンバーと喜び合い、達成感でいっぱいになりました。

マダガスカルという異国に来て、私が一部作ったこの石段を誰かが使うんだなと思うと、とても嬉しくなりました。

マダガスカル生活

滞在先は、Andersibeという町にある寮のような場所で生活します。

一人ひとりに部屋がある場合もありますが、メンバーとシェアする場合もあります。

朝は目覚まし時計をセットしなくても、朝の日差しとニワトリの鳴き声で目覚めます。

支度をしてから朝ご飯を食べに行き、キッチンでメンバーと食事を楽しんだ後、午前の活動に向かいます。

お昼になったら一旦戻り、お昼ご飯を食べて休憩をして、また午後から活動をします。

基本的に一日の活動時間は6時間ほどで終わるので、活動が終わったら町に行って散策をすることもできます。

夕ご飯までかなり時間があるので、日によってはProjects Abroadが用意したアクティビティに参加したり、メンバーとお話したりして過ごします。

私が体験して面白かったのは、マダガスカルで映画『マダガスカル』を観ようと言ってみんなで鑑賞したことです。

また、マダガスカルの文化を学ぶために民芸品を作る体験もしました。

夕ご飯を食べたら基本的には寝る準備をして早く寝ますが、メンバーの誰かが帰国してしまうときには、前日にメンバーでフェアウェル会をして過ごす日もあります。

だいたい遅くとも日付が変わる前には寝るので、かなり規則正しい生活を送りました。

全体的な生活面を振り返ると、やはり日本に比べれば不自由なところはありますが、それでも最低限の生活はできますし、工夫して過ごせば乗り切れることもあるので、現地の生活を楽しみながら過ごせると思います。

実際に行くことの価値

熱帯雨林保護というこれまで経験したことのないボランティアに参加しましたが、振り返ってみると、本当に楽しく充実した生活を送ることができたなと思います。

マダガスカル固有の生物に触れ、マダガスカルの人々がこれらの生き物を本当に大切に思っていることが活動を通して学ぶことができ、文化やこの国の事情も含め、マダガスカルについて少し知ることができました。

正直マダガスカルに行った日本人なんてなかなか見かけないと思いますし、どんな国なのか、どんな人が住んでいてどんな暮らしをしているのかも分からない人が多いです。

本当に遠い国に私が実際に行ったわけですが、ボランティア活動だけでなく休暇中にバオバブの木を見るために長旅もして、この2週間でマダガスカルが大好きになりました。

今までアフリカなんて行ったこともなく、周りの人からは「そんな国に行って危なくないのか」「そんな衛生状態が悪そうな国に行かない方がいいんじゃないか」などネガティブな意見ばかり言われ続けましたが、実際行ったら親切な人ばかりで治安もそれほど悪くなく、滞在中も特に大きなトラブルなく過ごすことができました。

また、マダガスカルでMoramoraという言葉がありますが、何事も焦らずゆっくりと時が進んでいきます。

誰かが後れをとったりしても、「Moramora!」と言って優しく待ってくれます。

そのような文化はマダガスカルならではだと思いますし、他人を思いやることができる素敵な文化だと思います。

私の原点、バオバブの木

アフリカのイメージが、このマダガスカルの経験で一気に変わりました。

日本とまるで違う環境を受け入れることで、自分自身たくましくなったと思います。

私の場合、「バオバブの木が見たい!」というマダガスカルを選んだ明確な理由があり、それを実際に現地のスタッフに相談したところ、休暇をいただいて実現させることができました。

このように、自分の意見をしっかりと相手に伝え、自分がやりたいことを曲げなかったことは本当に成長できた部分だと感じています。

また、余談ですが、帰りの飛行機がちょうど日本に接近していた台風の影響でキャンセルになってしまい、乗り継ぎで来ていたタイの空港で待機することになってしまったのですが、今までマダガスカルにいたせいか、「まぁ急いでも仕方ないし、なんとかなるでしょ」と焦らずに落ち着いて対応ができたので、自分自身が強くなったことを実感できました(笑)

これからもマダガスカルのために

2週間しかいなかったので、私が貢献できたことは微々たることだと思いますが、帰国してから両親や周りの友達に会いに行ったときに、マダガスカルを知らないみんながいろいろなことを質問してくれました。

その時に、マダガスカルについて周りの人に伝えることも、大事な活動の1つなのではないかと思いました。

ガイドブックを読んだりインターネットで知ることもできますが、やはり実際行ってみないと分からないこともありますし、1回行っただけでは分からないこともあります。

この体験談に書いたマダガスカルの事情はまだ不十分な点も多いですが、それでもマダガスカルを知らない誰かが私の体験談を読んで、マダガスカルについて知り、「行きたい!」と思ってもらえたら嬉しいです。

私は今後も、マダガスカルについて色々な人に発信していきたいと思いますし、私自身もこの機会を通してまたマダガスカルに行ける機会を見つけたいと思います。

そして、今回の経験を振り返り、自分自身の英語力の未熟さにも気付くことができたので、マダガスカルに限らず、将来行くかもしれない素晴らしい魅力のある国々をもっと知るためにも、英語を今よりももっともっと伸ばしていきたいと思います。

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マダガスカルで熱帯雨林保護 後藤彩可

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。