発展途上国の本当の姿を確かめたい

私がこのプログラムに参加しようと思ったのは、発展途上国に興味があったからです。

発展途上国が今どのような状況なのか、よくテレビやインターネットで画像を見かけますが、私はそれは自分の目で見て、実際に行かないと本当に理解はできないと思いました。

そのため、行くことを決心しました。

最初はカンボジアやベトナムなどのアジアの国へ行こうと思ったのですが、せっかくのチャンスならチャレンジをしたいと思ったのと、違う大陸へ行ってみたかったので、アフリカを選びました。

ガーナを選んだ理由は、アフリカの国の中で一番親近感があったからです。

ガーナはカカオの生産地として知っていたのと、小学校の友達に日本とガーナのハーフがいたため、知っていました。

渡航前もいつも通り

飛行機に乗るまでは、「ガーナ」へ行くという実感が湧きませんでした。

事前にあったオリエンテーションやマイページをみて、「本当に2週間過ごせるか」、「環境に慣れることができるのか」という不安はあったものの、前日になっても行くという実感がなかったので緊張はあまりしませんでした。

一番怖かったのは、「ドバイの空港で乗り換えができるのか」ということでした。

ドバイの空港はものすごく大きかったですが、無事乗り換えることができました。

乗り換え有りの20時間以上の長いフライトですごく疲れましたが、このボランティアはそれ以上に良い経験となりました。

塗装作業も、ガーナ流

平日は7時頃に起床、皆で朝ごはんを食べて、その後8時半頃ホームステイ先を出発して、車で10分程の活動場所の小学校へ向かいます。

活動は、まず午前中3~4時間、小学校の壁塗りをしました。

壁塗りは、5年ぐらい前のProject Abroadのボランティアの人達が塗った壁が薄れて汚れてしまったので、今回はその塗り直しをしました。

壁塗りの職人のような人が、私たちに丁寧に塗り方を教えてくれました。

コツを覚えると結構楽しく、気付くと顔や手や足、Tシャツもペンキだらけだったりして、そんな事も楽しくていろんな国の人と自然と仲良くなれました。

ただ、壁塗りにも慣れて日にちがたつと単純作業に皆、少し飽きてしまった感じもありました。

また、ガーナ人は時間にルーズなので、活動時間の半分が休憩だった時もありました。

昼になると壁塗り作業は終わり、一回家へ戻って昼食を食べます。

アフリカを知らない子どもたち

1時半ぐらいにまた同じ小学校へ行き、今度は子どもたちと一緒に遊んだり、勉強を教えたりしました。

子どもたちは、幼稚園児から12歳の小学生までで、みんなフレンドリーで私たちが行くと毎回喜んでくれました。

ボランティアは全部で20人くらいで、3人ずつのグループに分けられ、それぞれ担当するクラスを与えられました。

私はフランス人とオランダ人のボランティアの子と3人で、小5のクラスを担当しました。

日によって違いましたが、クラスには25人前後の生徒がいました。

午後の活動は、毎日自分たちでやることを考えなければならなかったので、毎日考えることが大変でした。

掛け算や割り算をゲーム方式で教えたり、読み聞かせをしたり、外でsplashというゲームをしたりしました。

子どもたちは、何をしてもものすごく元気で人懐っこく、私達は常に体力勝負でした。

一番印象に残っている出来事は、子どもたちに地理を教えた時のことです。

私は小学校5年生ぐらいの子どもたちに教えたのですが、その子たちは自分がアフリカ大陸にいることを知りませんでした。

「ガーナの隣の国はなんだ」という質問をすると、アメリカ、中国、イギリスなどの答えが返ってきました。

そのため、その日は世界地図をホワイトボードに描き、世界の国々のことを教えました。

日本の場所や文化も教えました。

子どもたちは、すごく興味深そうに私たちのことを聞いてくれました。

子どもたちは覚えることがすごく早く、その日中にいろいろな国を覚えていました。

一番嬉しかったのは、次の日に「思い浮かぶ国を言って」と子どもたちに聞くと、一番最初に「JAPAN」と返ってきたことです。

ちゃんと聞いていてくれたんだな、と改めて実感することができ、やる気がもっと出ました。

夕方や週末には

午後の活動は3時すぎに終わり、その後は家へ帰ってtwi語(ガーナのもう一つの共通語)を習ったり、movie nightやquiz nightがあったり、ガーナの伝統的な食事を作ったりしました。

休日は、負の世界遺産であるケープコーストへバスで片道5時間かけて1泊2日旅行に行き、そこでは奴隷のことを学んだり、ガーナの伝統的な踊りを鑑賞したりしました。

同時期にガーナに来ていたProject Abroadの他のボランティア(人権やサッカー)の人たちとも会いました。

帰りには、ガーナで一番大きいショッピングモールで買い物をして、お土産を買いました。

ガーナ生活での出会いと苦労

私のホームステイ先は、かなり大きい家でした。

部屋は全部で7つほどあり、それに加えてソファーやテレビが備わっているリビング、ダイニング、キッチンとベランダがありました。

気温が心地よかったため、フリータイムはベランダで話したり、本を読んだりして過ごす人が多かったです。

ボランティアは全部で20人程度いたのですが、全員で一つの家に泊まりました。

私は6人部屋で、ルームメイトは日本人、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人とスイス人だったのでいろいろな国の人とコミュニケーションを取ることができました。

中には日本がすごく好きな子がいて、その子に持参した歌舞伎揚をあげたらすごく喜んでくれ、美味しいと食べてくれました。

私は好き嫌いが多い方なので、食事には苦労しました。

食事は美味しいと言っている人もいましたが、ガーナでよく食べられている辛い食べ物や鶏肉やバナナが苦手なため、ガーナの食事は合いませんでした。

しかし、日本からスーツケースの1/3が埋まるぐらいの日本食(味噌汁・カップラーメン・スープ・パン・玄米ブランなど)を持って行ったため、食べるものがないことはなかったです。

また、ガーナは日本のようにお米を食べる文化があったので、それはよかったです。

いつもは家でホストファミリーが作ったご飯を食べるのですが、平日に2~3回、そして休日の旅行の時はレストランへ行きました。

そこでは、ピザやパスタを食べれたのでよかったです。

私の滞在先は、ラッキーなことにシャワーがあったのですが、水しか出ません。

ガーナは暑いイメージがありますが、夏が一番気温が低い時期であったため、日本よりも寒く、朝や夜は半袖では寒かったです。

そのため、冷たいシャワーはものすごく寒かったです。

シャワールームは、虫がいたり、錆びていたり、水がちゃんと流れなくて前の人の髪の毛や石鹸が残っていたりして汚く、毎日お風呂に入ることが一番の試練でした。

私はあの空間から真っ先に抜け出したかったため、毎日3分ほどでシャワーを済ましました。

また、私は2週間分の洋服を持って行ったので洗濯をしませんでしたが、周りの人たちはしていました。

想像と現実の差

このプログラムを通じて学んだことは、先進国の人たちが抱いている発展途上国のイメージは、実際の発展途上国の様子とは少し違う、ということです。

私はガーナへ行くまで、発展途上国の人々は苦労しているというイメージがありました。

これは、UNICEFの広告などに、泣いていて助けを求める子どもの画像が載っているからです。

しかし、ガーナ人はみんなフレンドリーでウェルカムで笑顔で、毎日仕事に追い詰められてストレスを抱えている日本人よりも全然楽しそうでした。

先進国のように設備が整っていなかったり、衛生が良くなくても、発展途上国の多くの人々の人生はすごく充実していることを学びました。

将来進むべき道が見えた

今回のボランティアによって、発展途上国に対してさらに興味を持ちました。

これからも、発展途上国に貢献できるような活動を行い続けたいと思います。

そのため、大学では国際関係や国際協力を学んで、将来、発展途上国に関われる仕事に就きたいと思っています。

また、この経験を通じて先進国の人々が発展途上国に対して勘違いしていることがたくさんあることを学んだので、これからも世界中の発展途上国へ行って、その様子を発信できたらいいなと思います。

これから参加する高校生へ

先進国の中でも発展していて、設備や整備がきちんとしていて、綺麗で、安全な日本では、私がガーナで経験したことを経験をすることは絶対にできません。

ガーナでの2週間は決して楽ではなかったですが、この2週間の経験は私の中でとても貴重なものとなり、生涯忘れないものとなりました。

不安な人も多いと思いますが、行ってしまえばすぐに環境に慣れるので、心配せずに楽しんでください!

なかなか出来ない体験だと思うので、全力で積極的に頑張ってください!

応援しています!

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ガーナでチャイルドケア&地域奉仕活動 R.K.

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。