自分への挑戦として選んだ海外ボランティア

わたしは、大学生のうちにやり残したことは海外ボランティアに参加することだったので、大学4年の前期に大学を休学して、海外ボランティアに参加することを決めました。

Projects Abroadでの参加を決めたのは、滞在する期間や出発日等を自分で自由に決めることができたこと、また、ツアーなどとは違い、現地での活動内容もきっちりすべて決まっているわけではなく、自分でやりたいことを考えて活動することができることに魅力を感じたからです。

自分への挑戦という意味も込めて、Projects Abroadにて海外ボランティアに参加することを決めました。

幅広い年齢の子どもたちと関わりたいと思ったので、滞在した全10週間のうち初めの4週間は幼稚園で活動するCare Project、後からの6週間は小学校でのTeaching Projectに参加しました。

ネパールの子どもたちのために何ができるだろう?

わたしは、10週間通してShreekul Bidhyalayaという日本で言う保育園から高校がつながっているような学校で活動しました。

この学校は算数、理科といった他の教科を英語で教える学校でしたので、基本的に先生は英語を話すことができ、生徒も小学校3、4年生にまでなると、英語でのコミュニケーションがとれました。

Care Projectでは、保育園にて先生の手伝いをしました。

子どもたちのお世話をすること、遊ぶことはもちろん、アルファベットを書く練習のフォローをしたり、宿題のチェックをしたり、教室の掃除をしたりもしました。

この年の子どもたちは、もちろんまだ英語が話せず、ネパール語でのやりとりだったので、子どもたちが何を伝えているのかがわからず困ることも多々ありました。

ですが、なんとなく表情やジェスチャーで理解できたり、現地の学校の先生がこの子はこう伝えているよ!と英語で私に教えてくれたりしていました。

子どもたちは本当にフレンドリーで、笑顔がかわいくて、言葉は通じないけど、時間が経つにつれてどんどん心を開いてくれたので、本当に嬉しかったです。

Teaching Projectでは、基本的に現地の先生の授業のフォローをしました。

また、私がこの学校にいる期間だけ特別に、1~4年生のクラスで日本語の授業を行う機会を頂きました。

子どもたちは日本の文化や日本語に興味津々で、私が多くの日本語を教えてからは、「こんにちは!」「さようなら!」とあいさつをし、授業中にクラスがうるさいときには子供たち同士が日本語で「しずかに!」と注意し合っていました。

英語の会話レベルも高く、子供たちの勉強への意識やモチベーションもとても高い学校だと感じましたが、学校の環境、習慣は日本と全く違いました。

狭い教室に、約40人の生徒が詰め込まれていたので、1人のスペースはノート1冊を広げた分くらいで、みんな狭そうに文字を書いていました。

鉛筆や消しゴムも1人1つもっていないので、みんなでシェアして使っていました。

また、地面に落ちたものを平気で食べていました。

手は洗う習慣はあるものの、石鹸がそもそも置いていなかったので、洗っているのか、濡らしているのかという感じでした。

綺麗にモノを使う習慣がなく、新しいものもすぐに汚くしてしまいます。

そして毎日子どもたちが下校する時間には、教室が紙くずやご飯の食べかすでぐちゃぐちゃになっていました。

でもそれがみんなの当たり前で、習慣でした。

例をあげだしたらキリがないですが、そういった光景を目の当たりにするたびに、ボランティアとして来た自分になにができるだろう、できることはないかと考えながら、できると思った小さなことを行動に移していました。

苦しさを乗り越えたからこそ本気で向き合えた

わたしは長く滞在したからこそ、「ボランティアが楽しい!」という気持ちだけでなく、大変なことも苦しいことも経験することができました。

食中毒になって本気で日本に帰りたいと思ったこと、ボランティアとしてできることの少なさを感じ、悩み果てたこと、現地の習慣になかなか慣れなかったこと。

でもその出来事、経験がなくしては、自分は、ネパールと、現地の人たちと、学校と、生徒や先生と、しっかりと向き合うことができなかったと思います。

ネパールで生活して、活動して得た経験、そのとき感じた気持ち、すべてが今となっては財産です。

楽しかったことも大変だったことも、すべて踏まえて、本当に行ってよかったと思っています。

ここでの経験を心にしっかりと留めて、忘れずに、今後も生活していきたいと思います。

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ネパールでチャイルドケアと教育 佐藤那奈子

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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