ずっとあった国際貢献への想い

私は幼い頃から「国際貢献したい」という漠然とした目標を持ちながらも、発展途上国に足を踏み入れたことは一度もありませんでした。

行ってみたいけど、治安面が不安で一人で渡航するのは心配…

こうして現地スタッフのサポートが手厚いプログラムを探していた中、真っ先に出てきたのがプロジェクトアブロードの高校生スペシャルのプログラムでした。

他のボランティア団体とは違って本当にたくさんの国や活動内容があったため、すぐにプロジェクトアブロードで行こう、と決めました。

あらゆるプログラムの中から自分にあったプログラムを探そうとした時は、参加したいプログラムがありすぎてどれにしようか本当に迷いました。

結果としてタンザニアでの公衆衛生のプログラムを選んだのは、私の中で国際貢献の大きな柱は「医療」と「人権」だったからです(ちなみにタンザニアに渡航する前は、南アフリカの人権の高校生スペシャルのプログラムに2週間参加していました)。

帰国してから振り返ると、本当に有意義な2週間でした。

その中でも、私がタンザニアの公衆衛生の高校生スペシャルに参加したからこそ得られた経験を、3つに分けて紹介します。

何と言っても一つ目は「現地の人々との交流」です。

2週間という短い間にもかかわらず、現地の人々と関わる機会が本当にたくさんありました。

孤児院に行って子供達に健康チェックをしたり、手洗いやうがい、歯磨きの大切さを伝えたり、体温を測ったりしました。

タンザニアの子供達と関わる中で、言葉は通じずとも、笑顔でいれば相手も笑顔になってくれる、という大切なことを彼らから教わりました。

孤児院だけでなく、現地の大人の人々が集まる集会所のようなところでchokingした際や、事故にあって大量出血した際の応急処置の方法の授業をしに行ったことも現地の人々と関われる貴重な機会でした。

二つ目は「学べることの質の高さ」です。

アウトリーチに出かける前には、どのような症状の患者にはどの薬を処方するのか、処方箋はどのように書くのか、タンザニアで罹患する人が多い病気は何なのかなどについて、現地の医師からたくさん教わりました。

初めはレクチャーが専門用語だらけで戸惑うこともありましたが、実際のアウトリーチではこの言葉が飛び交うと聞いていたため、レクチャーの間は必死にノートをとったり、寝る前には学んだことを復習したりしていました。

高校生ができることはたかが知れているだろう、と思っていた私ですが、とてもレベルの高いレクチャーやお話のおかげで自分自身が多くの知識をつけられ、また誰かのためになれた、と思えたプログラムでした。

三つ目は「友達」です。

高校生スペシャルは高校生しか参加できないので、世界中から同じ世代の人々が集まってきます。

その上、似た夢や目標を持つ友人達と出会えたため、友人と夕日を見ながら自分の将来像を語ったり、今やっている活動を聞いたりしたことは今でも鮮明に覚えています。

今でも連絡を取り合うような、素敵な友達ができたこともプロジェクトアブロードのおかげだと思います。

こうした多くのことが経験できて本当にこのプログラムを選んで良かったと思いました。

正直日本で想像していたタンザニアの現状よりも良かった面もあれば、衝撃を受けた面もありました。

現地に行かないとわからない、とはこういうことなんだ、と初めて実感しました。

今このレポートを書きながら、当時書いていた日記を読み返していると、1日に何度も予想だにしていなかった出来事が起こっていて驚いていた自分がいて、本当に毎日が充実していたな、と思いました。

渡航する前は本当に漠然とした「国際貢献」への憧れでしたが、タンザニアで過ごした2週間を通じて、私は国際協力のフィールドにおいて人的援助はもちろん必要ですが、「物的援助」がないと人的援助は水の泡になってしまうということを学びました。

そこで帰国後に、私は「物的援助」の面から「国際貢献」しようと決意できました。

将来の目標を具体化させたい、という目標を叶えさせてくれたプロジェクトアブロードには、感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

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タンザニアで公衆衛生 藤戸美妃

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

この体験談は孤児院での活動に言及していますが、現在プロジェクトアブロードは地域型のチャイルドケアに焦点をあてた活動に取り組んでいます。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。