世界遺産での生活と環境保護活動
簡単に行けない所で初めての経験。
思いがけずリストラに遭い時間が出来た。
子どもは独立し孫もいる。
与えられた時間を有効に活用する為、インターネットで検索を始めた。条件は、「簡単に行けない所で初めての経験をする」だった。
スペイン在住10年の経験を活かし、場所はスペイン語圏、海外ボランティアをキーワードに探したところ、プロジェクトアブロードがヒットした。
でも最終的に決断したのは、知り合いがプロジェクトアブロードでプログラムアドバイザーとして仕事を始めたからだ。
中南米にしぼりエクアドルのガラパゴス諸島にしたのは、世界遺産の場所で行くだけでも時間もお金もかかる事。
環境保護は、ゴミ拾いと草むしりなら自分にも出来るかも?との安易な選択であり、何より大好きなイグアナに遭いたいが1番の決め手となった。
現地の人々との交流
申し込みをすると現地のスタッフから色々な情報が送られて来る。英語は話せないが読める。返事はスペイン語で、質問も出来るし、一週間前にはホームスティ先の情報も送られてきた。
現地に行く前に必要な情報は得ていたので全く不安はなかった。むしろ行くまでのキト滞在とプログラム後のメキシコ一週間の旅行が心配だった。現地に着けば空港迎えもホームスティ先も決まっていたので、後はプログラムに参加するだけで、しっかりオーガナイズされていた。
ガラパゴス諸島サン・クリストバル島での環境保護プログラムの内容は、外来種の伐採で、大きな山刀を使っての伐採は驚きだったが、慣れれば便利と感じるようにもなる。
他カフェ農場の手伝い。植物園の造園手伝い、草むしり、ゾウガメセンターでのエサやりと水浴び場の清掃、ビーチや道路のゴミ拾い等が主の活動で、アクティビティとしてイグアナやゾウガメのカウント、鳥の巣の確認等があり、何れも午前中8時から12時までの活動で午後はフリータイム。
インターネットやホームスティ先の家族とウォーキング、ゆっくり動物(アシカ、イグアナ、野鳥)の観察をする事が出来た。
もちろん海に入る事も出来るし、シュノーケルやサーフィン他も楽しめる。ただ私の行った6、7月の時期は冬、海水は冷たくなり実際泳いでいる人は多くはなかった。
でも、砂浜でアシカと共に寝転ぶのも気持ちが良い。
島の生活とルール
島の人達は皆親しみやすく親切だ。
治安もすこぶる良い。
米メインの食事もフレッシュジュースも楽しめる。
ただ、水は雨水が週2回供給され、飲用には沸かして飲むかミネラルウォーターを買うしかない。シャワーは毎日使えるが水の出しっ放しは禁物。トイレも紙は流せない。
また、島の物価は高く、生活は質素。家もコンクリートにトタン屋根、雨が降ればものすごい音がするし、停電もある。
「参加費用は、島の人々の生活を助けている」と説明も受けた。でも島は楽園で素晴らしい自然と動物達に癒される。
土日は、他の島を見物。ダーウィンの進化論に習い各島固有の環境にそった自然、植物、動物をナチュラリスト(ガイド)から学び体験する。
イサベラ島で活火山の5時間のトレッキングは貴重な体験だった。 自然遺産の島のルールは厳守、動物に近づかない、触らない、外来種を持ち込まない、島の物を持ち出さない他はスタッフ、島民、ガイドが教えてくれる。
わからない事は確認をする。島から石一つでも持ち出せば4年の禁錮刑が待っている。
世界遺産の島に学ぶ
環境保護のプログラムに参加して学んだことは、世界自然遺産を守るために様々な取り組みが今試されている事。
島の道、建物、空港そして自然環境が整備中で工事中。
人手も足りないし、交通の便も島のタクシーに頼るしかない。
島のゴミ捨て場は、ゴミの山で白鷺が群れている。動物のフンや獣の悪臭。海の汚染他問題は沢山ある。地球環境を守り、自然や動物との共存がいかに大事で必要な事か、今何が出来るか、しなければならないかを常に考え実行して行きたい。
島に住んでいる人々、特にホストファミリーから実際の話しを多く聞けた事は私の財産となった。日本との比較はしない。その生活をそのまま受け入れ体験をするのが私の旅行スタイルで、これからも世界を感じて生きたいと思う。
自然は時に猛威を振るうが、常に自然と人と動物の共存を大切にし、感謝していきたい。 ガラパゴス諸島全てに感謝!
あなたも自分の目で見て、体験して、感じて下さいね。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。