あの頃の想いが離れなかった

学生の頃から、海外の医療支援等に興味がありました。

しかし、専門職の応募は、資格を取得後にある程度の経験年数を積んでからでないと応募ができないことが多く、働いているうちにその気持ちはどこかに忘れてしまっていました。

しかし、医療系のセミナーで知り合った方から、海外で医療活動を行った話を聞きました。

その時に、昔の想いが再び大きくなり、海外で短期間でも活動ができる会社を探しました。

スタディーツアーなどが多く、なかなか希望の活動や希望の期間の参加ができる会社は見つかりませんでした。

その後も、色々と医療系のボランティアを調べる中で見つけたのが、Projects Abroadでした。

チャイルドケア+医療

プログラムを選ぶにあたり、まずはメールで日本事務所の方に相談しました。

その際、私は約8年言語聴覚士として施設や病院で働いてきたので、医療のプログラムをお願いできないか伺いました。

しかし、かなり英語が苦手であることを伝えると、先にチャイルドケアプログラムに参加して、現地の雰囲気や活動に慣れてから医療プログラムに参加してはどうかとアドバイスを頂きました。

そのため、まず2週間チャイルドケアプログラムに参加しました。

栄養失調児施設で子どもたちと遊んだり、本を読んだり、お母さんのお手伝いを中心に行いました。

その後、次の2週間で医療(言語療法)のプログラムに参加しました。

施設の理学療法士とともに、リハビリテーションを行いました。

また、食事の介助や宿題のチェックの手伝いなどを行いました。

ネパール生活への適応

ネパールでの生活については、チャイルドケアと医療の各プログラムで、別のホストファミリーのところに行きました。

どちらの家庭もとても大きな家で、私は1部屋を借りて生活していました(他のボランティア仲間は、友人と二人でルームシェアや、男の子の場合は2段ベッドのこともあるようでした)。

ネパールには時間によって停電があります。

お湯はたまにしかでません。

時には水も出なくなります。

洗濯はすべて手洗いです。

停電の時は、懐中電灯やキャンドルを利用していました。

水が出ない時は、アルコール消毒や溜めてある水や日本からもっていったウェットティッシュ等を使用して過ごしました。

ネパールは一日の中でも寒暖の差があり、日中は半そでで過ごせていても、夜はとても冷えます。

私が行ったのは2月だったのでまだ寒く、暖房はないので事前にコーディネーターから頂いた情報の中にあった寝袋をもっていって正解でした。

英語の壁が教えてくれたこと

ホストファミリーの家には、教育や建築(地震復興)など、他のプログラムに参加している様々な国の仲間がいました。

ネパールは英語教育が進んでおり、ホストファミリーも(ファザー・マザー・子どもたち)みんな英語が流暢に話せました。

そのため、個々で話すときにはみんなゆっくり話してくれますが、大人数で話すときは早くて理解出来ないことも多々ありました。

円滑なコミュニケーションを取るには、英語力はとても大切だと感じました。

栄養失調施設でのチャイルドケアプログラムでは、初めのうちは、子どもたちやお母さんは英語が話せないため、コミュニケーションが難しいこともありました。

しかし、施設の一日の流れをつかんでからは、どのような時にどのような手伝いが必要なのかがわかるようになり、お母さんたちが大変そうな時に少しずつ手伝いを行うようにしました。

そうすると、お母さんたちからも、「子どもの抱っこを代わって欲しい」「少し離れるから子どもを見ていて」などお願いをしてもらえるようになりました。

施設にきているお母さんや子どもたちは、英語を話すことはできないけれど、ネパール語への翻訳のアプリの使用、ジェスチャー等でも、コミュニケーションを取ることができました。

事前の資料にも記載はされていましたが、やはり自ら動いて、自分の役割を見つけていくことの大切さを感じました。

今後への意気込み

これまでは、日本の病院に勤務をしていました。

病院で働く中で、在宅医療に関わりたいと思い学びを進める中で、国際保健について知りました。

今回ネパールの施設を見てきた中で、日本がとても恵まれていることを強く感じました。

その反面で、その国の資源や環境の中でどう適応するかを考えることの重要性も感じることができました。

知り合った人たちと、もっとスムーズに会話が出来たら、更に学べることが多かったかもしれないと思い、帰国後もオンライン英会話を行い、英語力の維持向上に努めています。

同時に、生活や文化が違うため、医療に関しても価値観や必要度は違う部分はあると思いますが、いつか途上国の医療に関わることができたときには、今回よりも多くのことを伝えられるようになっていたいと思っています。

チャイルドケアプログラム詳細へ

医療プログラム詳細へ

体験談一覧へ

ネパールでチャイルドケアと医療 小島香

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。