発展途上国に関わる仕事がしたい

将来、発展途上国に関わる仕事に就きたくて以前からアフリカに⾏きたいと思っていました。

そこでトビタテ留学japanという奨学⾦制度のことを知り、それをきっかけにプロジェクトの参加を決意しました。

アフリカに渡航することに親からの⼼配があったのですが、私が参加したのが⾼校⽣プログラムだということ、アドバイザーと常に⾏動するということが親への説得材料となり参加が決定しました。

まず、⼀番⼼配だったのがフライトです。以前、⼀度だけ修学旅⾏で海外に⾏ったことがあるのですが、その時は⾶⾏機もついていけば乗れたのに、今回は⼀⼈で海外に乗り継ぎありで渡航するということが本当にできるのか⼼配でした。

⼀緒に活動する⾼校⽣たちとうまく話せるか、ホームシックにならないか、など常に⼼配はありましたが、同時に私にとって未知の⼤陸のアフリカでの体験に期待していました。

高校生ボランティアとして奮闘した日々

主な活動としてタウンシップという貧困地域にあるケアセンター(幼稚園)にて先⽣のサポートをおこないつつ、学習環境の改善をしました。

毎朝、だいたい7時半にピックアップされるので、⾞でそれぞれのに向かいます。

ちなみに私が参加した⾼校⽣スペシャルのケアプログラムにはだいたい10⼈くらい参加していたので、3つの異なるケアセンターに3・4⼈づつ配属されました。

ケアセンターに着いたら、⼦どもたちに朝⾷を与える⼿伝いをします(⼀⼈で⾷べられない⼦もいるので、つきっきりでみることもあります)。それからトイレに⾏くのを⼿伝ったりします。

途中で⼦供たちはクラスごとに分かれるので、⾼校⽣ボランティアたちも担当クラスを決めて散らばります。

クラスごとに分かれた後は歌を歌ったりお絵描きや粘⼟などで遊んだりします。クレヨンなどの取り合いがしょっちゅう起こるのでそれを解決するのも役⽬です。

次に天気が悪い⽇を除いて外で遊びます。Teacher!!Teacher!と⼦どもたちからひっぱりだこです。

お昼になると昼⾷を与える⼿伝いをします。それが終わると⼦どもたちをトイレに⾏かせお昼寝の準備をします。

⼦どもたちが寝るとボランティアの休憩時間に⼊ります。家からランチを持ってくるのでそれをたべます。

そのあとは⼦供たちにむけてのレッスンのために内容を考えたり、ポスターをつくったりしていました。(レッスンでは衛⽣の重要さを啓発したり、天気に適した服装を考えられる着せ替え⼈形を作ったり、動物の名前と鳴き⽅を楽しく学べるようなものをしました。ケアセンターと、もう⼀つHout Bayという別の場所の⼦供たちにも週に⼀回レッスンをしに⾏きました)。

⼦どもたちが起きたら⾃由に遊んでいいので、そのサポートをしたりします。だいたい16時半にピックアップされて家に帰ることになります。以上がだいたいの毎⽇のルーティンです。

4週間のうち2回、タウンシップにランチを配るボランティアもありました。そういった⽇は朝からミューゼンバーグという町に⾏き、サンドイッチやスープを作ってお昼にタウンシップで配ります。

私の配属されていたケアセンターには倉庫があり、今までに寄付されたものを保管していたのですが、おそらくケアセンターができてから⼀度も掃除されたことがなく、寄付されたものが⼦どもたちにわたっていないという⼤変もったいなかったです。

そこで全⾼校⽣ケアボランティアが各ケアセンターから集まって、⼤掃除をしました。物をすべて外に出して拭いてから戻すと平⾏して倉庫の中の⽚づけをしました。

ネズミの糞が大量に落ちていたり、謎の卵があったりとかなり汚かったのですが、半⽇かけて掃除した結果とてもきれいな状況にすることができました。

その⽇以降、先⽣たちが倉庫からものを取り出して⼦どもたちの教育や遊びに使っている姿が⾒えたので、とても印象的でしたし、貢献できたと強く実感しました。

他にも活動はあるのですが、いつもはこんな感じです。⼦どもたちに愛情をこめて接すること、⾃分も楽しんで活動すること、次に何ができるかアイデアを出したり気を配ることが⼤事になると思います。

南アフリカ生活

私が暮らしたステイ先は、⾼校⽣チャイルドケアプログラムの⼈たちが暮らす家と、⾼校⽣⼈権プログラムの⼈たちが暮らす家が隣でした。

ホストファミリーは今まで何⼈ものステイを受 け⼊れてきた⽅でした。

⾷事はバイキング形式で⾃分が取りたいものを好きなだけ取って もよかったです。私は渡航前から⾷についてとても⼼配していました。

以前オーストラリアに1週間ほど滞在したときに全然⾷が⼝に合わず、⽇本⾷が恋しくて、何か⽇本⾷を持ってくればよかったという思いをした経験がありました。

その経験から⽇本⾷をたくさん持参したのですが、ホストマザーの作る料理はどれもおいしく、⽇本⾷が恋しくなることはありませんでした(ただ、⽶はアフリカの物はパラパラとしており塩味がきいているので、⽇本のお⽶が⾷べたいなとはおもいましたが)。

時々⽇本⼈メンバーで協⼒して⽇本⾷パーテ ィーも開催しました。ホストマザーはとても異⽂化に寛容でした。

ランチ⽤に朝、テーブル に置いてある⾷パンやハム、チーズ、トマト、レタス、⽬⽟焼き、ヨーグルト、オレンジ、 リンゴ、⼣⾷の残りなどおいてあるのでそれを各⾃でパックしました(⼊れ物は貸しても らえます)。

私がステイした家には2⼈のハウスキーパーさんがいました。東ケープという貧しい地域から来て住み込みで働いているそうです。

私が初⽇にご飯を⾷べた後、お⽫を洗 おうとすると、ホストマザーからハウスキーパーの仕事だから洗わないでいいとか、あなたたちがそれをすることでハウスキーパーの仕事がなくなるといわれかなり⼾惑いましたが、慣れました。

洗濯もハウスキーパーさんがやってくれます(お⾦がかかります)。ベッドも 毎⽇ベッドメーキングがされていました。

お⾵呂についてですが、私のステイ先にはシャワ ーがありました。温度調節も可能です。⽔の⾊は薄茶⾊で錆のにおいがありましたが、ガーナでは⽔バケツだったと友⼈からきいたので、ベターだと思います。

しかし、⼀度⽔しか出なくなって⽔シャワーの⽇がありました。7⽉は南アフリカ共和国にとっての冬なのできつかったです。   

ルームメイトについてです。私が参加したプログラムは、⽇本⼈が半分を占めていました。私は4週間組なので、前半の2週間組と後半の2週間組を合わせると、ノルウェー、オランダ、イタリア、フランス、中国の⼈たちがいました。煙草を吸っている姿やタトゥーがあることに⼤変カルチャーショックをうけました。

ルームメイトは⽇本⽂化にとても興味を持ってくれる⼈たちでした。⽇本⼈メンバーは⽇本から⼤量のお菓⼦を持ってきたり、⽇本のおもちゃを持ってきたりしていました。

格差が明白だった南アフリカ

⼀番印象に残っている出来事は、格差についてです。南アフリカ共和国は格差がはっきりしています。

ママの家のような裕福でしっかりとした家があったり、ビルが⽴ち並んでいたり、かと思えば⾞でちょっと⾛ると私たちが活動したケアセンターのある地域のようなタウンシップのトタンでできた家、ごみが散乱しており、そこから使えるものを探して少しのお⾦に変えたり、そんな中を⼦どもたちが駆けまわったり...。

タウンシップの家々が⽴ち並ぶすぐ裏には広⼤なゴミ捨て場が広がっています。そこはタウンシップツアーで訪れたのですが⼤変ショックを受けました。においもひどかったですし、⽣まれたばかりの⼦どもを捨てに来る若年⼥性がいるそうです。

ギャングが町を⽀配していることも衝撃的でした。そんな場所にある家で出会った⼥の⼦も印象的でした。⽴ち寄った家で出会った⼦なのですが、たまたまもっていた折り紙を折ってあげると本当にうれしそうにしてくれました。私たちが去る時も折り紙ちょうだいと⾔ってくれうれしかったです。

私たちのボランティアの意義についても考えさせられたので、そういうことに悩めるという経験でさえも実際にそういった場所に⾏かないと感じられないと思うので、本当に貴重な経験をしたと感じています。

⾔語は苦労しました。ヨーロッパの⾼校⽣たちは2か国語以上離すことができるのがあまり珍しくなく、英語は当たり前に話し、ルームメイト同⼠でフランス語で話したりと、⾔語⼒の差を感じました。

伝えたいことがあってもうまく⾔葉にできなかったりしたので、フラストレーションを感じる場⾯がいくつもありました。⼦どもたちに対しても同じ場⾯がありました。

なので留学期間中は、その⽇⾔いたくて⾔葉にできなかったことを調べて勉強して、次の⽇に使ってみるなどやってみました。例えば、⿐をかんでとか、靴紐結んでなど、⼦どもにしか使わなそうな⾔葉がかなりありました。

⼦どもたちに⾔うことを聞かせるのも難しかったです。先⽣たちがいないとボランティアだけでは納めきれなかったりと⼤変でした。

また、最後の⼀週間は腹痛に悩まされました。⾷事の影響なのか知りませんが、つらかったです。

自分の成長を振り返って

今回の経験を通して、異⽂化を尊重する姿勢、⾃⼰主張がよりできるようになったことが成⻑だと思います。

 これからは、留学での経験を伝える活動をして、同世代に⼗⼈⼗⾊の留学の⼿段・内容を広めたいです。

特に私は奨学⾦を利⽤したので今まで留学に縁遠いと思っている⼈たちにもこんな⽅法があるよとおしえてあげたいです。

進路としては、⼤学で農業系に進み、将来国際協⼒として発展途上国にかかわる仕事に就きたいと思っています。

⾼校⽣でアフリカに実際に⾏く⼈はなかなかいないと思うのでこの経験を⼤切にして、⾼校在学中にも現地での経験をもとにいろいろな情報を得ようと思います。

⾔語はやはり重要だと感じたのでより⼀層⼒を⼊れたいと思いました。英語は普通に話せるようになりたいです。

これから参加する方へ

とても貴重な経験ができたと思います。

私が⾒たのはアフリカ⼤陸の⼀部であり、貧困など様々な問題の⼀部だけではありますが、実際にアフリカに⾏ったことで将来⾃分がどういう⾵に発展途上国とかかわっていきたいのか明確になりました。この経験は⼀⽣忘れることはないですし、宝物になりました。

アドバイザーの⽅が常に⼀緒だったので、安全⾯での⼼配は⼤丈夫でした。

たくさんお世話になり感謝しています。

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この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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