大学生の夏休みに何かをしたい

私がプロジェクトアブロードを最初に見つけたのは、夏休みの直前、7月の終わりほどでした。

夏休みにやりたいことが見つからなくて、とりあえず手あたり次第国際ボランティアを探しているだけでした。

私は将来、薬学研究をしたいとは思っていました。

そこで、実際に研究に入る前に実際に薬学を現場で体験してみたいと思い、資格がなくてもできるこのプログラムの参加をしました。

私が参加したのは、カンボジアの公衆衛生のプログラムです。

渡航前の不安

私は旅行するのが好きであったため、多くの国に訪れたことがありましたが、発展途上国は初めてでした。

そのため、最初は2週間ももつかが不安でした。

しかし、スタッフをはじめ、他のボランティアの仲間とともに過ごした時間は本当に楽しく、密度が濃かったため気が付いたら2週間は過ぎていました。

カンボジアでの公衆衛生活動

私のボランティア内容は、10か所の地域を一日一か所ずつロテーションで訪問でした。

午前中は、その地域の幼稚園や小学校に行き、そこの子供たちに健康診断と耳の掃除などを行い、ついでに少し一緒に遊びました。

午後は、臨時診察所を午前中にひき続き同じところや近所の家の中で設置しました。

ボランティアがBMI、血糖値、血圧、脈拍といった基本的な測定をし、医者の診断を簡単なカルテのような用紙に書き、必要に応じて薬の無料な配布を行いました。

出会い:異なる価値観の同志

私はカンボジアで人の命に深くかかわるような仕事をやらせていただき、いろいろな境遇にいる人に出会いました。

私はこの人々との出会いが、今回のプログラムをとても貴重な経験にしたものだと思います。

まず、プログラム関係者との出会いについてです。

他のボランティアたちは世界各地から集まってきた人たちで、人生の違うところにいました。

高校と大学の間、転職の間、就職の直前…。

私以外はほとんどの人がヨーロッパから来ていて、それぞれ全然違った経験をしてきたため、カンボジアの現状以外にも世界の情勢など違う見解を持っていました。

しかし、みなカンボジアの住民がいい暮らしができるように尽くしたいという共通の思いがあったため、話しているのが楽しかったです。

それぞれが違う世界から来ていて、みな違う新たな世界に入ってきたわけですから、文化や考えの衝突は多くありました。

尊敬しあいながらも意見のぶつけ合いを本気でやるといった、日本ではあまりない日常を繰り返していました。

私は一人で参加したため、他に一人で来た子たちともとても仲良くなり、観光も一緒にしました。

土日が自由時間であったため、プノンペンからシェムリアップまで足を延ばして、宿泊旅行にも行きました。

一緒に過ごせた時間は、本当に貴重でした。

出会い:カンボジアの人々

プログラム関係者以外にも、現地の人たちがやはり一番インパクトがありました。

現地の人たちとは、全く世界が違いました。

一日一日を過ごすのがやっとで、いつ急変してもおかしくない人のお話を聞いたり、一緒に過ごすことは初めてでした。

私は、患者さんを見て話しを聞くことによって、ニュースでよく耳にする数字を聞いた時よりもっと深いところでこころを打たれました。

私は、臨時診察所を設置するとともに、歩けない患者さんの家の訪問にもついていきました。

そこで私が見たものと感じたものは、忘れられません。

そして忘れたくもありませんでした。

もし私が同じ状況に立っていたら、自尊心を失い、絶望的になってしまいそうな状況の患者さんを何人か見ました。

普通だったら入院して、患者さんとして常にケアしてもらうべきだろう人たちです。

家の中にお邪魔すると、見えてくるものもあります。

古いけどモノが一応ある家や、かご一個分の服と空き缶一個の中に自分の所有物がすべて入ってしまう人…。

それでも、みな私たちが地域へ入ると、笑顔でプラスチックの椅子を家の中からとってきて座らせてくれました。

私がすこしつらそうな顔をしているときなども、言葉は通じないけどクメール語(カンボジアの公用語)で励ましのことばをかけてくれたり、笑顔を見せてくれたりしました。

(私がそう解釈しているだけかもしれないですけれど)

この時に、私は人間の強さを感じました。

私がボランティアをしに行ったはずだけれど、振り返ると現地の人が生活を私に見せてくれ、さらに励ましてもくれたのだな、思います。

大事な気づきをくれた経験

私は将来、研究の道へ進みたいと思っています。

その時に、ただ単に自分の好奇心を満たすだけではなく、何のためにやっているのかというのを考え始めるいい機会になりました。

また、努力次第で自分のやりたいことを選べるような社会にいることを認識して、自分のできる限り努力するモチベーションにもなりました。

スタッフの方々をはじめ、カンボジアの人々には本当に感謝をしています。

ありがとうございました。

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カンボジアで公衆衛生 藤田有香

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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