フィリピンでの経験から今
去年、国際医療ボランティアについて調べているときに「プロジェクトアブロード」に出会いました。
臨床工学技士として海外で働くことができるプログラムは珍しく、「ここなら国際医療に挑戦できるかもしれない」と強く惹かれたのを覚えています。
最終的な決め手となったのは、昨年フィリピンで医療活動に参加し、かけがえのない体験を得られたことです。
想像以上に現地の医療現場に深く関わることができ、実際に患者に触れながら、日本では経験できない活動に参加できる点に大きな魅力を感じました。
幅広い活動をしてみたい
モンゴルでの医療プログラムを選んだ理由は、学生のころから国際医療に携わりたいと考えており、ある程度の医療知識を身につけた状態で渡航したいと思ったからです。
また、救急搬送や在宅診療にも救急車にて同行できる機会があると知り、幅広い経験を得られると考えました。
モンゴルの医療現場
臨床工学技士として単独勤務を経験し、MEセンターでの業務に加えて夜勤、救急車への同乗、急患宅での診療や搬送まで幅広く携わりました。
病院業務
- シリンジポンプ点検、・透析室見学
- ICU:モニタ不具合対応(BP測定不可など)、麻酔器始業点検
- オペ室:麻酔器の始業点検・トラブル対応Cアーム照射不可対応、マイクロ顕微鏡のバランス調整、マイクロモニタ出力対応
特にCアームの照射不可対応は復旧まで時間がかかり、心が折れそうになりましたが、修理成功の瞬間にペアのMEと自然にハイタッチしたあの達成感は忘れられません。
救急・在宅対応
- 呼吸苦を訴える高齢女性から、1〜5歳の小児まで幅広く診療
- 妊娠8か月の20歳女性のショック状態による緊急搬送に同乗
- 救急車には医師と運転手のみが乗り込み、1回の夜勤で約20人を診ることもあると知り驚愕しました。
医師の診察スピードと的確な処置には本当に感銘を受けました。
モンゴル生活
初めてゲルに入る経験をし、食事や生活習慣の違いを肌で感じることができました。
病院スタッフや地域の人々はとても温かく、最終日には州立第3病院のCEOから素敵なプレゼントまでいただきました。
今回の学びと成長
- 医療機器の重要性を改めて認識
- 自分の専門性を現地に還元できる喜びを実感
- 緊急対応の場面で「冷静に判断する力」「多職種と協力する力」が鍛えられた
何より、日本では決して体験できない現場に立ち会い、医療の多様なあり方を学ぶことができました。
今後への展望
この経験は、自分の専門性を国際的な場で発揮する第一歩になりました。
今後も挑戦を恐れず、国内外で医療機器の安全使用や教育に貢献していきたいです。
また、いくつになっても挑戦できる環境に感謝しながら、自分自身の成長を次の世代につなげていきたいと思います。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。