幼い頃に芽生えた夢
私は幼い時にスリランカで暮らした経験があります。
幼いながらに感じた発展途上国の厳しい現状は大学生になった今でも心にずっと残っており、いつしか、将来の夢は人の手助けをすること、特に発展途上国で働くこととなりました。
小さい時は発展途上国で働くなんて遠い先の夢のように感じていて、社会人になってからしか叶えられないと思っていました。
しかし、たまたまインスタグラムの広告で流れてきた「発展途上国でのボランティア」という言葉を見て、大学生でも参加できるものはないかと調べた結果、プロジェクトアブロードに辿り着きました。
プロジェクトアブロードは参加日程を自分に合わせて決められるため、広告を目にしてからすぐにでも出発したいと感じていた私にとって非常に魅力的でした。
また、保育士を目指している私にとって、チャイルドケアのボランティアがあることも決め手の一つとなりました。
幼稚園での活動
活動内容は、主に幼稚園の子どもたちと担任の先生のサポートでした。
クラスは1日2つ、午前と午後で子どもたちが入れ替わりました。
午前は8時-11時、その後お昼休憩を挟み、午後は13時-15時でした。
活動終了後はそのまま帰宅することがほとんどでしたが、週に1、2回医療のボランティアで来ていた他の活動者たちと交流をする機会も設けられました。
基本的に私は授業についていけていない子や、集中力が切れてしまった子のサポートにまわっていました。
また、折り紙を教えたり、発音の練習を行う機会ももらえ、何度か前に立って子どもたちに教える経験もできました。
授業終了後には教室の掃除をしたり、イベントが近い時は飾り作りをしたり、授業以外のサポートも行いました。
その中で1番印象に残っているのは、完全に1人の状態でクラスを任された経験です。
現地スタッフもたまたま緊急の用事でおらず、担任の先生も会議が入り、急遽私1人で子どもたちを見ることとなりました。
急なことで何をしたらいいかも分からず動揺しましたが、日本で幼稚園でアルバイトをしている経験を活かし、ゲームをするなど工夫をして乗り切ることができました。
子どもたちの話している言語を理解できないのに加え、私の指示もうまく通らず苦戦しましたが、話したいという気持ち、笑顔、ジェスチャーがあればコミュニケーションは取れるということを学びました。
保育士を目指している私にとって異国の地で異国の言語しか通じない中でクラスをまとめるのは忘れられない貴重な経験となりました。
心を動かされた経験
フィリピンでは担当していた子どもたちだけでなく、学校にいる上級生たちや先生方、ホストファミリー、現地に住む方々など、本当に沢山の人々と交流を行いました。
昼食時も小学生たちが一緒にご飯を食べにきてくれたり、先生方とお話ししたり、楽しい時間を過ごすことができました。
学校の中だけでなく、街中でも沢山の人に声をかけてもらえ、フィリピン人の温かさや明るさを感じることができました。
こうした経験より、私自身が学ばせてもらう機会が沢山ありました。
正直環境は整っておらず、机は穴だらけ、文房具は十分に揃っていない、衛生面の管理が不十分など教室設備の問題はもちろん、生活面においても数多くの問題点が見受けられました。
それでも人々は明るく、足りなければ補い合い、みなが家族のように助け合って、生活していました。
そんな姿に何度も心を動かされました。
自分の気持ちを確かめられた
今回の活動を通し、保育の面においてはフィリピンと日本、それぞれの良い点、改善点を見つけることができました。
将来保育士を目指す上で、フィリピンで学んだことを活かし、双方の良い面を取り入れた教育ができるように頑張りたいです。
また、活動を通して発展途上国で働き、少しでも力になりたいという気持ちが更に強くなりました。
近い将来必ず発展途上国に戻り、沢山の子どもたちに適切な教育、支援を行えるように日本で経験を積みたいと思います。
これから参加する方へ
留学自体は初めてではありませんでしたが、1人で海外へ渡航するのは初めての挑戦でした。
加えて、発展途上国へ行くというのは尚更勇気が必要なことでした。
しかし、行かなければ気づけないこと、分からないことは沢山あります。
私は今回の経験からさらに視野が広がり、沢山の学びを得ることができました。
自分の分かる言語が通じない環境へ行くことは不安も多いと思いますが、話したい、分かりたいという気持ちがあれば必ず通じ合うことはできます。
これは経験をしたからこそ自信を持って言えることです。
楽しむことを忘れず、ぜひ勇気を出して日本から一歩外へ出て、様々なことに挑戦してみてください!

この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。