こんにちは!スオスダイ!普段は日本で研修医をしています、蜂谷と申します。
(スオスダイはクメール語でこんにちはという意味です)
今回、短期間ではありますがカンボジアの公衆衛生プロジェクトへ参加させていただいたので、自分の記録のために、そして今後参加を検討している方へ少しでも参考になればと思ってこの体験記を書いています。
プロジェクトアブロードとの出会い
私のプロジェクトアブロードとの出会いは、「海外 ボランティア」でインターネットを検索していてたまたま目にした、というところから始まります。
将来途上国での医療に関わりたいと以前から思っていたのですが、金銭的な問題もあり、学生のうちは途上国へ行く機会は得られませんでした。
そんな中、4月から社会人として働き始め、少しは貯金もでき、ずっと行ってみたいと思っていた途上国へどのようにしてして行こうか色々調べているうちにこちらのウェブサイトへ巡り会いました。
そして偶然にもウェブサイトの体験記から、大学の同期もこちらのプロジェクトに参加していたことを知り、それならば私も参加してみよう!と思ったことが今回の申込みのきっかけです。
その後、他の団体のウェブサイトなども色々見ていたのですが、こちらのプロジェクトであれば通年でいつでも参加できるというところが、仕事の都合をつけづらい今の私の状況にとってとてもありがたく思ったため、こちらへの参加を決意いたしました。
ギュッと詰まった3日間の活動
仕事の都合で、参加期間は3日間のみと非常に短かったのですが、こちらでできることをギュッと体験することができて非常に満足しています。
以下活動内容詳細です。
現地到着は日曜の夜中で、プノンペン国際空港に着くと、プロジェクトアブロードのスタッフが夜中にもかかわらず迎えに来てくださっていました。
初めての土地での夜中の移動は不安に思っていたので大変心強く感じました。
到着翌日の月曜はプロジェクトアブロードの活動についてのオリエンテーションでした。
私はカンボジアに滞在できる期間が短いことから、無理を言って午前中のみに説明をギュッと凝縮していただき、午後は自分の観光の時間に充てることができました。
通常はしっかりオリエンテーションしていただけますので、皆さんご心配なく参加していただければと思います。
火曜日は主に水曜日の活動の準備です。
水曜日には地元の小学校を訪れて、彼らが簡単に実践できるような医療知識に関するレクチャーをする予定だったため、午前中は、レクチャー用のポスター作りや原稿作りを行いました。
午後は、小学校の後に伺う予定のメディカルアウトリーチ活動の準備です。
具体的には現地に持って行く物品(血圧計や体温計などバイタルを測るためのもの、血糖測定器などの検査機器、薬剤、カルテなど)の点検や準備などでした。
ビタミン剤が色々あったり、薬剤名が普段自分が触れているものと異なっていたりなど、様々な気づきがあって面白く感じました。
活動最終日となる水曜日は、前日に準備していたことを実現する場となりました。
いざ、実践
まずは朝からフェリーに乗ってsilk islandへ向かい、現地の小学校へレクチャーをしに行きました。
子供達は賢く、非常に積極的で、レクチャーの最後のクイズセッションでは皆我先にと手を挙げ、一度しか話していないことをスラスラと答えていたのがとても印象的でした。
自分たちが伝えたことがちゃんと伝わっている!と思うととても嬉しく感じました。
その後、地域のコミュニティハウスへ向かい、持って行ったお弁当をいただきながら現地スタッフと話に花を咲かせました。
医師として参加しているスタッフとカンボジアの医療事情についてお話を伺えたり、自分のキャリアの相談ができたりととても有意義な時間となりました。
地元の方がコミュニティハウスの敷地内に生えているマンゴーやwax appleをとってきてくださり、振る舞ってくださったのがとても嬉しく、今までに食べたマンゴーの中で一番美味しく感じられました。
午後からはついにメディカルアウトリーチ活動です。
地域の住民たちが次々にコミュニティハウスを訪れるので、バイタルを測ったり血糖測定したりカルテ記載したりなど診療補助を行います。
現地医師が一人一人としっかり向き合ってお話しされている姿がとても印象的で、自分が医師を目指した原点を思い出すことができました。
同時に、自分もクメール語が堪能になって患者さん一人一人としっかりコミュニケーションが取れるようになりたい!とも感じました。
次回カンボジアに伺う際にはしっかり勉強して望もうと思っています。
メディカルアウトリーチ活動で行っていることは完全無料です。
無料だからこそ次回その土地に伺うまでの十分な薬剤をお渡しできなかったり、青空教室のような(実際は屋内なので青空ではないですが)環境で活動するからこそできる検査に限りがあったりなど、もどかしく思う一面もありますが、住民の方々がとても感謝して帰って行くのをみると、たとえ大海の一滴であったとしても、この活動を続ける意義はとても大きいように思いました。
以上が私のプロジェクトアブロードの一員として行った活動です。
活動期間やタイミングに応じて多少内容は変化すると思いますので、参考程度にお考えください。
プロジェクトアブロードとしては上記の通りなのですが、活動終了後の翌日に個人的にアポを取って複数の病院を見学させていただき、公衆衛生的な側面と医療的な側面の両方からカンボジアの現状を学ぶことができたため、私にとって非常に有意義な旅となりました。
充実の現地生活
次に現地の生活についてです。
結論から申し上げますと、私が想像していたよりもずっと快適なものでした。
(もちろん人によって感じ方に差異はあるかもしれませんが...)
1日3食、ボランティアハウスのコックさんが食事を作ってくださいますし、外に出かける時はGrabでトゥクトゥクを呼べばどこにでも行きたいところへ行けます。
カンボジア滞在中に絶対に行きたいと思っていたKilling fieldやトゥールスレン虐殺博物館、ナイトマーケットにも行くことができました。
またカンボジアに帰って来たい
まとめですが、今回こちらのプログラムへ参加させていただき、改めて将来またカンボジアへ帰ってきたいと思うようになりました。
最初は途上国の一つとして興味を持っていたに過ぎなかったのですが、実際に現地の方々と触れることでカンボジアという国やその文化、そして住んでいる人たちそのものが大好きになり、もっと知りたい、経験したいと思うようになりました。
同時に、現在私は研修医として働いているのですが、自分が将来カンボジアにきた時に出せる価値は何なんだろうと考え始めるようになりました。
これから日本や海外で様々な経験を積み、専門性を持つ医師として成長して、またカンボジアに帰ってきたいと思っています。
これから参加する方へ
参加を迷っている方はぜひ参加してみてください!行ってみないとわかりません!
応援しています!!!

この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。