日本から遠い国で、ユニークな留学を堪能したい!

トビタテ!留学JAPANという、文部科学省による留学支援制度のことを知り、高校二年生の夏休みに留学することを決めました。

「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム 高校生コース」は、自分で1から留学先、留学内容を計画し、書類選考、面接審査を通ると使用できる制度です。

そのため、私は自分でエージェント探しをする必要がありました。

「留学するならなるべく遠い国で、珍しいプログラムに参加したい!」と考えていたため、「南米」「考古学」などのワードで検索したところ、この「高校生の海外ボランティア ペルーでインカ考古学」に出会いました。

このプログラムに申し込んだ決め手

他のエージェントは、「トビタテ!留学JAPANの制度を使う学生(以下、トビタテ生)を受け入れると書類対応などが手間」「トビタテの合格、不合格の結果が出るまで申し込みを待つことはできない」などの理由で受け入れてくれないこともありました(当初は違う国の留学プログラムも調べ、色々なエージェントに連絡を入れていました)。

けれどもProjects Abroadさんはとても対応が親切で、トビタテ!留学JAPANの合格が正式に決まるまで待ってくださり、安心でした。

また、Projects Abroadさんは今までに多くのトビタテ生を受け入れておられる大手エージェントだということも、安心の材料になりました。

<現地での活動内容>

  • 遺跡の草刈り、石壁の再建
  • 博物館の見学、説明
  • インカの歴史や考古学の基礎講座
  • セラミックの記録

午前中は主に遺跡の草刈り、石壁の再建など、力仕事を行いました。

一般の人が立ち入ることのできない遺跡内を案内していただき、実際に作業をしている考古学従事者の方々とお話をしながら、様々なことを教えてもらいました。

観光地として訪れただけでは見ることができない、遺跡の裏側に入れるワクワク感を、みなさんもぜひ味わってみてください。

一旦ホームステイ先に帰宅して昼食をとり、午後からはオフィスで歴史や遺跡、言語に関する講義を受ける、というのが平日の基本的な活動内容でした。

マチュピチュ週末旅行、サルサダンス教室やペルーの郷土料理教室、クスコ市街のバス観光などは、同時期に開催されていた別プログラムの方々とも一緒に回ることができ、たくさんの友人ができました。

参加を検討されている方への豆知識

滞在する時期や場所によって違うと思いますが、私がクスコに滞在していた時は、夜10時から早朝まで、空港やホームステイ先が断水していました。

シャワーや水道はもちろん、トイレまで止まってしまいますが、地元の人は慣れているので、あまり説明してくれません。

最初に確認し、断水があるときは水を少し多めに持ち歩くことをおすすめします。

あまり整備されていない山道を毎日数時間ドライブするため車酔いしやすい方は要注意です。

ちなみに私はドライブが大好きなため、日本では味わえない縦揺れドライブを存分に堪能しました。

また車窓越しに見るクスコの景色は、どの瞬間をきりとっても圧巻です。

クスコは野良犬が多いと聞いたため、狂犬病の予防接種をしていきました。

私自身凶暴な野良犬には遭遇しなかったのですが、実際に数は多かったため、ワクチンを打っておいて安心でした。

クスコは標高がとても高い街ですので、透過率の低いサングラスを持参しました。

地面で反射する日光が予想より眩しく、裸眼では目に負荷がかかると感じたため、屋外では常にサングラスを付けていました。

標高が高いので空気も薄く、普段より息切れ・動悸が苦しい場面もありました。

けれど、険しい道を歩くときはスタッフの方々が気にかけ、定期的に休憩を設けてくださったので心配はなかったです。

このような日本との差に不安を覚えた方もいらっしゃるかもしれませんが、このプログラムだからこそ得られた「とんでもエピソード」がたくさんあります。

日本では絶対に食べられないモルモット肉やアルパカ肉を外出時に食べたり、眺めの良い観光施設でケチュア族の方と一緒に礼拝をしたりと、楽しい経験をさせていただきました。

現地での生活

同年代の娘さんが二人いらっしゃる家に滞在させてもらいました。

ルームメイトはイギリス、日本からのボランティアでした(部屋はそれぞれ個室でした)。

ご家族の友人、親戚も多く出入りする賑やかなお家で、みんなで集まってタコスパーティーをしたり、映画
を見たりと楽しく過ごさせていただきました。

食事はペルーらしさのある手作り料理で、活動で帰宅が遅くなる日も私たちを待ってくださり、みんな揃っていただいていました。

寝泊りする個室も大きく快適で、騒音などはありませんでした。

バスルームもとても清潔でした。

家の裏に大きなショッピングモールがあったため、お土産を買いそろえたり、時間ができたときに暇つぶしとして遊びに行くのには最適でした。

活動場所や空港への送迎はもちろん、安全に生活できるよう現地スタッフの方々が食事面や交通面など、細かい気配りをして下さっていたおかげで、とても安心して滞在することができました。

この経験を通しての成長

英語があまり得意でない私は、現地での意思疎通でたくさん悔しさを覚えました。(みなさんの優しい対応はもちろんですが)

スマホの翻訳機能を使ったり、考古学や歴史に関する説明はなるべくメモをとったりなどして、徐々に慣れてはいきましたが、それでも自分の実力不足に落ち込みました。

この経験のおかげで、帰国後、私の語学学習や普段の勉強に対する意識が変化したと感じています。

それまでは学校で評価される成績に満足し、生半可にしか学習に力をいれていませんでした。

どうすれば得た知識を自分の肥やしにしていけるのかを考え、試行錯誤しながら自主的に学ぶ態度が身についたと思います。

現地の方にスペイン語やケチュア語を教わった影響も受け、知らない言語に触れる楽しさを知り、現在は独学でスペイン語をコツコツ勉強しています。

また、現地の博物館でインカ文化の詰まった芸術作品を鑑賞し、学校で専門的に勉強している芸術分野との向き合い方も変わったように感じます。

これから参加する高校生へ

地球上で日本のほぼ真裏に位置しているペルー。

ペルーへ観光に行くことがあったとしても、学びに行くことはこれからの人生でそうそうないのではないでしょうか。

思い切ってチャレンジすれば、今感じている不安の量より多い学びが得られるはずです!

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ペルーでインカ考古学 N.F.

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。