自分の夢を定かにするために

高校受験に失敗した私は勉強以外で他の人と差をつけたい!と思い留学などを調べていたところこのプロジェクトを見つけました。

もともと途上国医療にも興味があったのですぐに参加したいなと思いました。

私は少し前からうっすらアフリカで医者をやりたいと考えていたので教科書の中の世界でしか見た事のないアフリカの現状を実際に見てこようとアフリカに決めました。

その中でもホームステイが出来たり、アウトプット活動ができるタンザニアを選びました。

しかしアフリカに行くとなると様々な心配はつきものです。

日本から飛行機でちゃんと行けるか、現地で病気にかかったりしないか…。

(ですが7〜8月はタンザニアは冬で蚊も全然いないのでマラリアなどの心配はしなくても大丈夫でしたし、私は何一つ病気の予防のためのワクチンを打たずに来ましたが健康に過ごせました!)

心配なこともありましたが覚悟を決めて自分の夢を定かにするためにタンザニアに行きました。

衝撃と感動の連続

主な活動として平日は病院に行くかアウトプットをします。

病院ではどこにいるかによるのですが大体は見学、必要なことがあれば少しお手伝いすることができます。

私は役に立ちたかったので主に産婦人科の入院病棟にいました。

ここでは産前の妊婦や産後の女性がいて新生児の面倒を見たりお医者さんが見回りながら血圧測ったりするのを手伝ったりしました。

医療とは関係ありませんが朝の清掃も手伝ったりしてとにかくボランティアとして出来ることはなんでもしよう!ということをいつも心掛けていました。

お医者さんは基本的に英語が話せるのでコミュニケーションで困ることはないですが患者さんと話すのは大変な時もありました。

特に産婦人科は母親の年齢層が広いため受けている教育の差が顕著です。

私がみた1番若い母親で16歳。

なんと私と同い年でした。

10代の母親はある程度いましたがほとんどが英語をしっかり話せませんでした。

それに対して20代で第1子を産んでいた母親は英語がある程度通じたりする人が多かったです。

私は英語が話せない人とは私のカタコトのスワヒリ語と翻訳アプリを使って会話をしていました。

それでも皆さん優しいのでろくに会話もできない私にもとてもよくしてくれました。

最初は少し警戒されたこともありましたが頑張って会話をしていくうちに"ちょっと赤ちゃん見てて〜"などとお願いもされるようになり嬉しかったです。

言語が通じなくても会話をしようとする姿勢があるかないかで得られる経験は随分変わると思います。

アウトプットではマサイスクールに行ったり大学と小学校では授業をして必要物品を寄付しました。

マサイスクールに行った時は子供たちがティーチャー!!って呼んで皆こぞって抱きついてきました。

私達ボランティアは外国人でマサイ語もわからないし、人種も違うのに何も抵抗せず私達を歓迎してくれて抱きついてくれることにとても感動したし人を受け入れることがどれほど大事かこの子達から学びました。

けれど子供たちは清潔ではない服を着ていて中には病気にかかっている子もいました。

1番目にしたのは白癬で頭にカビが生えているような子供たちです。

衛生環境がしっかりしていないことが原因であり、途上国ならではの問題を目の当たりにしました。

私は個人的に日本で要らなくなった文房具を人から集め寄付してきました。

私が持っている鉛筆を見ただけでものすごく喜んでくれて私達には少しのことと思えるのに子供たちにはとても嬉しいことだったみたいでいかに教育に必要なものが足りないかも知りました。

私が参加した時のメンバーは日本人私含め3人とヨーロッパから2人の計5人でした。

5人中3人が日本人だから完全に2つに分かれてしまわないようにみんなが集まっているとかはもちろん、日本人3人同士英語で話すように意識していました。

せっかく海外に来たのだから英語は本当に本当に沢山話した方が良いと思います!!

ホームステイ中は水しかシャワー浴びれなかったり停電も一日中したりと不便なこともありましたがすぐに慣れました。

ご飯も美味しかったです。

洗濯は手洗いで音楽かけながら友達と洗ったりしてそれも楽しかった思い出です。

ホームステイだから知ったこと沢山あったのでとても良い経験になりました。

抽象的な夢から決意へ

タンザニアの街の中心部を出ると何もなくて私たちがイメージする途上国、アフリカのような感じです。

タンザニアへ行く前に私はそのような環境である所が可哀想だと思っていましたしボランティアということで完全に私たちが"尽くす"ということになると思っていました。

しかし、はるかに私のほうがタンザニアの人に助けられた気がします。

町を歩いていると私たちを見かけた子供たちが「ハーイーーー!!!」と言って挨拶してくれて大きく手を振ってくれたり、通りがかりの人は必ず「Mambo!」(スワヒリ語での軽い挨拶)と言ってくれたり。

日本にいてそのような経験をしたことないからこそとても驚いたし素敵なことだと感動しました。

タンザニアの人の良さは語っても語り尽くせないほどなのですが1番強く私が思ったことは本当に本当にタンザニアの人は目が輝いているなと。

濁りがなくて美しい目をしていました。

物資も技術も先進国より無いし不便なこともあるのに少しも気にせずいつもポジティブでいて、いきいきしていて。

物の豊かさ=心の豊かさではないことを実感しました。

ある時サファリから帰ってくる道中に道で子供が車に近づいてきてよくわからない手の動きをしてきて、私は隣にいるスタッフに「お金を欲しがっているの?」と聞いたら「挨拶しているだけだよ」と言われ、なんてこの子供は純粋なのだろうと思ったのと同時にお金をせがまれていると考えた自分をみっともないなと思いました。

日本にはない人と人のつながりが多く逆カルチャーショックになったくらいタンザニアが大好きになりました。

タンザニアに初めて来た時は途上国の現状に直面し少しばかり自分の夢を問い直しました。

しかしその迷いは活動していくうちに消えました。

「絶対にこの人たちの役にたちたい!」と決意を固めることが出来たのです。

タンザニアの人の温かさがあったおかげで私はそう決心することができました。

最後病院を出る時もドクターに医者になってアフリカに戻ってくると約束しました。

これを果たすためにまずは海外の医学部を目指して頑張ろうと思います。

アフリカに興味があったり、途上国医療に興味がある高校生の方、本当に本当に行ってみてください!!

世界が変わる数週間です。

そして一生忘れられない数週間です。

私も以前は体験談をただただ読んでいる身でした。

行動次第だと思います。

今後もたくさんの高校生が参加することを願っています!

プログラム詳細へ

体験談一覧へ

タンザニアで医療 スティーン花怜

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。