待ち焦がれたガーナへの渡航

私はこの夏に、3週間のボランティアをガーナで行ってきました。

今までの夏の中で、最も濃厚な時間でした。

トビタテ留学japanという奨学金制度に合格することを条件として、両親も賛成してくれました。

そして無事に合格し、projects abroadに申し込みをしてから、私は毎日ガーナへ行く日を待ち焦がれました。

日常生活ではなかなか出会えない、志の高い仲間にもたくさん出会うことができました。

これは、留学前だけではなく、留学中も留学後もです。

たくさん刺激され、自分の世界が広がっていくのがよくわかりました。

すぐ好きになった

ガーナに着くと、私はこの国がすぐに好きになりました。

人々が、とてもフレンドリーで外国人への関心が高く、道を歩けば必ず挨拶をしてくれるし、質問攻めにあうことは日常茶飯事でした。

とても心がオープンで、日本では見られない光景でした。

毎日が驚きと発見で溢れ、非常に有意義な時間を過ごせました。

幸せの定義とは

私は以前から「貧しくても幸せな人は、何を感じて生きているのだろうか」ということを考えていました。

そこで、あらかじめ用意していたいくつかの質問をして、その光景を撮影する、という個人的なプロジェクトを行いました。

このプロジェクトを通して私は、1つの答えにたどり着きました。

例えば「あなたはガーナに誇りを持っていますか?」という質問にはすべての人が「YES」と答えました。

理由として一番多かったのは「平和だから」というものです。

また、「あなたの人生は幸せですか?」という質問にも「YES」と答える人がほとんどでした。

その理由として「女性として生まれてこられたから」「自分が自分として存在しているから」「ガーナ人として生まれて来られたから」などというものでした。

そして私は、彼らが幸せな理由の1つに「誇り」があると気づきました。

彼らは、自分の国や、自分自身に対して強い誇りをもっていました。

日本人には足りないことだと感じます。

これは、私達が見習わなければならない点です。

経済的な豊かさが、人生の豊かさとは関係していないことを実感しました。

ガーナが抱える問題

しかし、途上国であるがゆえの問題も山積みでした。

その1つとして、ガーナの人々の衛生意識の低さが挙げられます。

道にはたくさんのゴミが四方八方に落ちていたいり、少し大きな道路になると排気ガスが凄まじく、息ができないほどでした。

しかし、それが彼らの生活の一部となってしまい、気にする人はほとんどいません。

小さな子どもが誤って食べてしまうかもしれません。

有毒なものを食べた動物を、人間が食べる可能性もあるでしょう。

しかし、私はどうすることもできませんでした。

ただ、それらを解決するためのアイデアはいくつか浮かびました。

例えば、ゴミ箱の設置をしたり、ビニール(中に飲み水が入っていて、ガーナではそれで水分補給をするのが主流)のゴミをたくさん回収した人には、そのゴミをリサイクルしたものと交換したり、環境問題についてのフォーラムを開催する、というものです。

これらの案に、より計画性を持たせていつか実践してみたいと思います。

また、ガーナが抱える問題として、「児童労働」があげられます。

私が出会った子供達は、兄弟の世話や家事などで十分に勉強や遊びに専念できていないようでした。

もっと過酷な労働を、最悪な条件のもとで強いられている子供も多いはずです。

子供には、自由に生きる権利がありますが、ここでは当たり前のことではありませんでした。

どの子も、人懐っこく元気いっぱいで、彼らの笑顔は格別でした。

むしろ私が元気をもらうほどでした。

ですが、その輝かしい笑顔の裏で、たくさんの我慢をしているのだと思うと胸が痛みます。

しかも、これらの問題は、日本を含む先進国が深く関係しているはずなのに、当事者たちの関心は薄いです。

それどころか、その事実すら知らない人が多いと思います。

「いかにして自分達が利益を得るか」ということばかり追えば、格差が広がるばかりです。

ガーナで得た私の夢

私はこの留学を通して、1つの大きな夢ができました。

それは、たくさんの発展途上国の子どもたちがそれぞれの夢を見つけて、無我夢中で追いかけることのできる環境を創ることです。

夢を持つことは、生きる上で大きな原動力となり、私達の可能性を無限大に広げます。

これは私自身が強く実感していることです。

まずは私自身が成長しなければなりません。

高校を卒業したら、海外の大学で国際関係学を学びたいと思います。

そして一皮二皮向けてから、ガーナに帰ります。

その時は、長期のプログラムに参加して、さらに私の夢に近づいていきます!

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ガーナでチャイルドケア&地域奉仕活動 冨田花野

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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