最近、ネットやSNSで「海外インターンは意味がない」という極端な意見を目にすることはありませんか?
「海外インターンに行けば就活で無双できる」と思ってる大学生は、正直危ないです。
せっかく数十万円という大金と、貴重な夏休みや休学期間を投資するのですから、「結局、就活で役立つの?」「ただの『高い旅行』で終わらない?」と不安になるのは当然です。
結論からお伝えします。
目的意識のない海外インターンは、間違いなく「意味がない」ものになります。
一方、「自分なりの仮説」を持って現地に飛び込んだ学生にとって、海外インターンは就活における最強の「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」になり、その後の人生を大きく変えるターニングポイントになり得ます。
今回は、多くの大学生が陥りがちな海外インターンの失敗パターンを紐解きながら、人事に評価される「真の成長」を手に入れるための具体的な戦略を解説します。
海外インターンシップが意味なく終わる失敗エピソード3選
なぜ「海外インターンシップは意味がなかった」と後悔して帰国する学生がいるのか、その典型的な失敗パターンを3つ見ていきましょう。
失敗例①「便利屋」で終わった学生Aさん:語学力不足と消極性の代償
学生Aさんは「英語は現地で話せば伸びる」と考え、TOEIC400点台で東南アジアでのスタートアップ企業へ。
しかし、現地の会議のスピードについていけず、次第に上司からも声をかけられなくなりました。
海外インターンのリアル:
任された仕事は、ひたすら名刺をデータ入力することと、パンフレットの封入作業。
社員がランチで盛り上がっている横で、愛想笑いを浮かべながらスマホをいじる日々。
海外インターンは意味がない理由:
仕事のスキルも英語力も向上せず、日本でもできる単純作業に数十万円を払ったことになったため。
失敗例② 「インスタ映え」に逃げた学生Bさん:コミュニティの甘い罠
欧米のインターンに参加したBさん。現地の語学学校やシェアハウスには、同じように日本から来たインターン生がたくさんいました。
海外インターンのリアル:
週末は日本人同士で観光地を巡り、おしゃれなカフェで写真を撮ってSNSにアップ。
「海外で頑張る私」を演出する裏で、現地スタッフとの会話は「Good morning」と「See you later」だけ。
海外インターンは意味がない理由:
帰国後の面接で「現地の人とどう関わりましたか?」と聞かれ、具体的なエピソードが何一つ出て来ず、ただの長期海外旅行だったと見抜かれてしまいました。
失敗例③ 「完璧主義」が仇となった学生Cさん:失敗を恐れて動けなかった日々
高学歴で真面目なCさんは、失敗して会社の迷惑になることを極端に恐れました。
海外インターンのリアル:
「もう少し英語を完璧にしてから提案しよう」「現地の文化をもっと理解してから発言しよう」と考えているうちに、1ヶ月の任期が終了。
最終日に上司から言われたのは、「君が何を考えているのか、最後まで分からなかった」という一言でした。
海外インターンは意味がない理由:
海外インターンの最大の価値である「試行錯誤」を一度もしなかったため、自己成長の実感がゼロのまま終わってしまったのです。
就活で「ガクチカ」として評価されるポイント
「海外インターンに行ってきました!」と言うだけでは、面接官の心は動きません。
なぜなら、面接官が知りたいのは「どこへ行ったか」ではなく、「異質な環境でどう考え、どう動いたか」という再現性のある能力だからです。
面接官の本音としては、「現地の子供たちの笑顔が見れて感動しました」という感想は、海外ボランティアや海外旅行としてはすばらしいかもしれませんが、ビジネスの場では評価しづらいです。
面接官が見ているのは、「言葉も通じない厳しい環境で、あなたがいなければ生まれなかった成果は何ですか?」という一点です。
では、海外インターン経験を「ただの思い出」で終わらせず、一生モノの武器に変えるためにはどうしたらよいのでしょうか。
人事が「この学生は一味違うな」と評価する3つのポイントをまとめました:
① 異文化適応能力:価値観の衝突をどう乗り越えたか
日本のような「言わなくても分かる(暗黙の了解)」が通用しない世界で、どうやって周囲を巻き込んだかが問われます。
- 評価されるエピソード: 「時間にルーズな現地スタッフと、どうやって納期を守る約束をしたか」「指示が曖昧な環境で、どうやって自分の役割を定義したか」
- 人事がチェックしていること: 自分の常識を押し付けず、相手の文化を理解した上で、共通のゴールに向かえる「柔軟性とコミュニケーション力」があるか
② 課題解決のプロセス:泥臭い「試行錯誤」の跡があるか
成功した話よりも、実は「失敗からどう立て直したか」の方が高く評価されます。
- 評価されるエピソード: 「英語が通じずプロジェクトから外されかけたが、図解資料を自作してプレゼンし直し、役割を取り戻した」「現地の商習慣を知らずに失敗したが、足で情報を稼いでリカバリーした」
- 人事がチェックしていること: 想定外のトラブルが起きたとき、フリーズせずに「自ら考えて動く力(レジリエンス)」があるか
補足として、多くの学生が誤解していることがあります。
それは、「英語がペラペラでないと評価されない」という思い込みです。
実は、人事が高く評価するのは「流暢な英語」そのものではなく、つたない英語でも物怖じせず、目的を達成するためにコミュニケーションを諦めなかった「度胸」や「行動力」です。
TOEIC900点より、400点でも現地で値切りの交渉をクローズしたなどの言葉の壁を知恵と行動量で突破した経験こそが、企業が喉から手が出るほど欲しい「グローバル人材」の証になります。
③ 主体性:自ら「仕事」を創り出したか
「何を学びましたか?」という質問に、「〇〇を学びました」という直球の回答では不十分です。
- 評価されるエピソード: 「最初は名刺入力だけだったが、現地の顧客リストを分析して、日本人観光客向けの新しい集客案を社長に直談判した」「誰も手をつけていなかった在庫管理のルールを、独学のExcelスキルで改善した」
- 人事がチェックしていること: 与えられた枠を超えて、組織にプラスの影響を与えようとする「当事者意識」があるか。これは、入社後に自走できる人材かどうかを判断する最大の指標です。
意味のある海外インターンにするためのアクションプラン
海外インターンで成功する学生は、渡航前から帰国後まで常に「逆算」して動いています。
海外インターンの価値は、現地にいる期間だけで決まるわけではありません。
渡航前・渡航中・帰国後のフェーズごとの動き方次第で、得られる成果は大幅に倍変わります。
意味がない海外インターンにならないよう、まずは海外インターンを就職で有利に働かせるコツを押さえる必要があります。
これらのフェーズごとに、海外インターン経験を強力なガクチカに変換させるための具体的なアクションプランを解説します。
渡航前:「自分だけの仮説」を一つだけ持っておく
海外インターン中に「何か学べればいいな」というマインドでは、現地のスピード感に置いていかれます。
おすすめのアクションプランは、出発前に自分なりの「仮説」を立てることです。
自分で立てた仮説は、現地で海外インターン中に迷った時の指針になります。
例えば、「現地の人は日本製品の『品質の良さ』よりも、『ステータス性やデザイン』を重視して購入を決定しているのではないか?」という仮説を立てます。
活動国に到着したら、現地の顧客にヒアリングを行い、購入の決め手をデータ化。
もし仮説が正しければ、機能説明を減らし、ブランドイメージを強調したチラシを作成して反応を見るなどが考えられます。
ガクチカとしては、「自分の思い込みを捨て、現地のリアルなニーズを泥臭く調査して戦略を立て直した経験」として語れます。
渡航中:「なぜ?」をメモし、自分を「異物」として放り込む
現地では、日本ではありえないトラブルや違和感の連続です。
それを「最悪だ」で終わらせず、思考のトレーニングに変えます。
おすすめのアクションは、毎日5分、「違和感メモ」をつけることです。
「なぜ現地の会議はいつも10分遅れて始まるのか?」「なぜこの商品はこんなに雑に陳列されているのに売れるのか?」など、何気ない違和感に成長のチャンスがあります。
また、勇気をもって、日本人コミュニティから離れる時間を作りましょう。
ランチは必ず現地スタッフに「Joinしていい?」と声をかけてみるのも一つの手です。
この「アウェイな時間」の総量が、あなたの適応能力を鍛えます。
帰国後:「楽しかった」を禁止して言語化する
帰国直後の熱量が一番高い時期に、経験を「ビジネスの言葉」に翻訳します。
これを怠ると、就活で話せるエピソードが風化してしまいます。
おすすめのアクションは、 以下の3つの質問に対する答えを、ノートに書き出すことです。
- 「行く前」と「行った後」で、自分のどんな考えが変わったか?(変化の証明)
- 現地で直面した最大の困難と、それをどう乗り越えたか?(課題解決力の証明)
- その経験を、日本の会社でどう活かせるか?(再現性の証明)
「現地の友達ができて楽しかった」は日記に残しましょう。
「現地の〇〇というビジネス習慣を理解し、✖✖という提案をして▽▽の改善に貢献した」をガクチカに。
この書き分けが重要です。
意味のある海外インターン経験を得るためのチェックリスト
最後に、あなたが海外インターンに挑戦して「意味がある」結果を残せるかどうか、最終確認をしましょう。
以下のチェックリストは、心身ともに今海外インターンに行く準備ができているかどうかを見極める参考材料になります:
- 「英語ができない」を、動かない理由にしない覚悟があるか
- 「英語力アップ」が海外インターン参加の最終目的になっていないか
- 現地で「指示待ちの透明人間」になっても、自力で這い上がる根性はあるか
- 数十万円の費用を、「親の金」ではなく「自分への投資」として重く捉えているか
- 失敗して恥をかいている自分を、面白がれる余裕があるか
すべてにチェックがつかなくても大丈夫です。
海外インターンへの参加や参加のタイミングに迷ったら、経験豊富なスタッフに一度相談してみることをおすすめします。
まずはおすすめの短期の海外インターンシップあるいは夏休みの海外インターンシップから始め、ある程度経験値を上げてから長期の海外インターンシップに参加するのも一つの手かもしれません。
まとめ
今回は、「海外インターンは意味がない」という噂の真相に迫り、では海外インターンを意味あるための具体的なアクションを解説しました。
海外インターンは意味がない結果に陥ってしまう背景には、「海外インターンに参加すること」を目的に置いてしまい、参加への明確な覚悟や準備不足が挙げられます。
海外インターンは、魔法の杖ではありません。
行くだけで内定が出ることも、勝手に英語がペラペラになることもありません。
しかし、言葉も通じない、文化も違う場所で、「自分がいなければ何も進まない」というプレッシャーの中で冷や汗をかいた経験は、何物にも代えがたい財産になります。
面接官が求めているのは、スマートな成功体験ではありません。
完璧でなくても、四苦八苦しながら逃げずにやり遂げたあなたの姿です。
プロジェクトアブロードは、発展途上国を舞台にユニークな海外インターンシップを通して一皮向けたい大学生を応援します。